代表ブログ

【資金調達】 「動産担保融資」利用の注意点は?

代表ブログ,資金調達 | 2010年8月25日 水曜日 15:08

Q:
 最近、知人の経営者から「動産担保融資」で、運転資金を調達したと聞きました。どうすれば利用できるのか教えてください。

A:
 動産担保融資は、商工中金や地方銀行・信用金庫・信用組合などの地域金融機関で、最近、急速に広がってきた融資ですが、ABL(Asset Based Lending)という横文字で呼ばれているものです。

 この融資は、企業が営業活動に使用している在庫や売掛債権などの流動資産を担保としたものであり、米国では一般的な資金調達として定着しています。最近、金融庁が地域金融機関に強く要請している「過度に不動産担保などに依存しない融資手法」としても注目されています。

 当初、日本では畜産品を担保にしたケースが主でしたが、ここにきてファッション商品などを担保にしたケースも出てきています。実際、ABL融資は07年度では1000億円を超える実績をあげており、その伸び率は目を見張るものがあります。

ITで「担保管理」する
 ABL融資の担保は、前述したように売上債権・在庫・機械設備等の流動資産です。これは、企業の創業期や衰退期などに関係なく、どんな業種・業態でも持っているものですから、敷居の低い融資だといえます。また、売上債権や在庫などは、従来の、不動産や株式・有価証券・定期預金などの担保資産とは違って、金融機関の内部に押さえられることなく、企業(借り手)自身の管理下で、自由に使えることも好印象を与えているようです。

 金融機関としても、これまで「正常な運転資金貸出先」として、信用扱い(担保なし)で貸出していたものが、担保貸出に変わり、その貸出に対する引当金負担も軽減されることになるため、歓迎する向きがあります。

 しかし、中小企業がABL融資を利用するにあたっては“ハードル”があります。それはいかにして「担保管理」を行うかです。ABL融資の担保は流動資産のため、その多くは常に入れ変わるからです。例えば、売掛金であればその支払人は常に変わっていますし、在庫にしても出し入れが頻繁です。しかも、その時価評価は毎日変動します。ちなみに、その貸出残高は、担保資産の時価評価の一定の掛け目以下であることを原則としています。

 金融機関は、この担保資産を保管する「融資企業」に対して、まず、担保資産の管理システムを求めます。つまり、融資を受ける側は、常にこのABL担保資産の明細を把握していて、その在庫や売掛金などをきちんと管理し、金融機関に定期的に報告しなければならないということです。

 法律的にはこの担保は譲渡担保ですから、金融機関としては、担保が今どうなっているのかを正確に把握する必要があります。だから、融資企業にIT対応を求めるとともに、内部統制についても厳しく見ていきます。

 このようにABL融資は、中小企業にとって使い勝手のよいものですが、半面、担保資産をきっちり管理しなければならなという側面もあります。したがって、普段からITを使って個別在庫管理や売掛金・受取手形の日々の記入・消しこみなどを行っておくことが、ABL融資を受けるにあたってのキーポイントだと思います。

【事業承継】 幹部社員に社長の座を譲りたい

事業承継,代表ブログ,資金調達 | 2010年6月11日 金曜日 16:06

Q1

 親族ではない幹部社員に事業承継したいと考えています。注意点を教えてください。

A1

 幹部社員に事業承継するという場合に生じる問題点や対応策について、「ヒト」「モノ」「カネ」という視点で考えてみましょう。

 まずヒトの問題です。承継においては社内外からの反発や「やっかみ」がつきもの。だからその選定理由や決定までのプロセスを明確にするべきです。関係者の理解や納得が得られないと、その後の協力体制に不安が残ります。早期に後継者を決定し、時間をかけて理解を得るようにしてください。

 特に金融機関においては、現在の経営者に対する信用を前提に取引があることを忘れてはなりません。今後のスムーズな承継のためには後継者の経営能力や信用力、保証能力等について相談したり、早めに紹介し気心しれた間柄になるよう積極的にコミュニケーションをとることが大切です。

 次にモノについては、何といっても自社株対策が重要となります。後継者として身分の安定を確保させ支配権を移転させるためには、ある一定の株数を後継者が取得しなければなりません。その方法としては「贈与」も考えられますが、通常は「譲渡」です。よって買取資金の問題が生じます。これまで資産形成があまりされていない幹部社員が一気に株を取得するのはかなり難しい。そこで早いうちから自社株の評価を行い、計画的に取得する必要があります。

 ちなみに中小企業経営承継円滑化法における金融支援には、後継者となる親族外であるその会社の役員や従業員が、既存の株主から株式を取得するための資金の融資を受けることができる制度があります。もちろん審査がありますから必ず実行されるとは限りませんが、資金調達方法として検討してみてはいかがでしょうか。また承継後の経営方針の急な変更や暴走が心配な場合は、拒否権付種類株式等を取得しておくことで備えることも必要です。

 最後にカネの問題です。中小企業が借入をする場合、保証人と担保の問題が必ず出てきます。信用力にもよりますが、保証人については、現経営者に加え後継者も追加で入ることが多いようです。そして担保についても資産価値が下落している昨今、担保不足となっていると後継者にも担保差入れが求められる場合があります。また新たな借入分からは前経営者に代わって個人保証や担保差入れが求められることになるでしょう。これは親族外の後継者にとって物的のみならず精神的にも相当の重荷になります。このことから「後継者に指名されても負担感からやむなく辞退する」ということにつながるのです。

 一番の対応策はその“重荷”を減らすことです。債務の圧縮及び財務体質の強化を事業承継計画の中で明確に方針として打ち立て、承継時に後継者の負担を軽減させることしかありません。また保証人や担保については、粘り強く金融機関と交渉することや承継後もしばらく相談役等として会社に残る配慮も必要です。さらに後継者が保証人になったり担保を差入れた場合には、それに見合った役員報酬の増額等を図り、万が一の事態に備える思いやりが大切となります。何より負担がない、魅力ある継ぎたくなるような会社づくりをすることが最大の経営者の役割といえます。また、一つのアドバイスとして、きたるべき承継に向けて事業承継計画を策定することをお勧めします。その際には、TKC全国会が推奨する「経営承継基本方針書」(http://www.tkcnf.or.jp/08keieisha/shoukei/policybook.html)を参考にするとよいでしょう

【事業承継】 幹部社員に社長の座を譲りたい事例の紹介

事業承継,代表ブログ,資金調達 | 2010年5月13日 木曜日 18:05

Q1
 親族ではない幹部社員に事業承継したいと考えています。注意点を教えてください。

A1
 幹部社員に事業承継するという場合に生じる問題点や対応策について、「ヒト」「モノ」「カネ」という視点で考えてみましょう。

 まずヒトの問題です。承継においては社内外からの反発や「やっかみ」がつきもの。だからその選定理由や決定までのプロセスを明確にするべきです。関係者の理解や納得が得られないと、その後の協力体制に不安が残ります。早期に後継者を決定し、時間をかけて理解を得るようにしてください。

 特に金融機関においては、現在の経営者に対する信用を前提に取引があることを忘れてはなりません。今後のスムーズな承継のためには後継者の経営能力や信用力、保証能力等について相談したり、早めに紹介し気心しれた間柄になるよう積極的にコミュニケーションをとることが大切です。

 次にモノについては、何といっても自社株対策が重要となります。後継者として身分の安定を確保させ支配権を移転させるためには、ある一定の株数を後継者が取得しなければなりません。その方法としては「贈与」も考えられますが、通常は「譲渡」です。よって買取資金の問題が生じます。これまで資産形成があまりされていない幹部社員が一気に株を取得するのはかなり難しい。そこで早いうちから自社株の評価を行い、計画的に取得する必要があります。

 ちなみに中小企業経営承継円滑化法における金融支援には、後継者となる親族外であるその会社の役員や従業員が、既存の株主から株式を取得するための資金の融資を受けることができる制度があります。もちろん審査がありますから必ず実行されるとは限りませんが、資金調達方法として検討してみてはいかがでしょうか。また承継後の経営方針の急な変更や暴走が心配な場合は、拒否権付種類株式等を取得しておくことで備えることも必要です。

 最後にカネの問題です。中小企業が借入をする場合、保証人と担保の問題が必ず出てきます。信用力にもよりますが、保証人については、現経営者に加え後継者も追加で入ることが多いようです。そして担保についても資産価値が下落している昨今、担保不足となっていると後継者にも担保差入れが求められる場合があります。また新たな借入分からは前経営者に代わって個人保証や担保差入れが求められることになるでしょう。これは親族外の後継者にとって物的のみならず精神的にも相当の重荷になります。このことから「後継者に指名されても負担感からやむなく辞退する」ということにつながるのです。

 一番の対応策はその“重荷”を減らすことです。債務の圧縮及び財務体質の強化を事業承継計画の中で明確に方針として打ち立て、承継時に後継者の負担を軽減させることしかありません。また保証人や担保については、粘り強く金融機関と交渉することや承継後もしばらく相談役等として会社に残る配慮も必要です。さらに後継者が保証人になったり担保を差入れた場合には、それに見合った役員報酬の増額等を図り、万が一の事態に備える思いやりが大切となります。何より負担がない、魅力ある継ぎたくなるような会社づくりをすることが最大の経営者の役割といえます。また、一つのアドバイスとして、きたるべき承継に向けて事業承継計画を策定することをお勧めします。

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