代表ブログ

《税務質疑応答》セルフメディケーション税制、取り組みを明らかにする書類

代表ブログ,税務質疑応答 | 2018年12月7日 金曜日 11:12

Q.
セルフメディケーション税制を適用するに当たり、一定の取組を行うことが要件の1つですが、この取組を行ったことを証明する書類を確定申告の際に提出しなければなりません。具体的には、どのような書類を提出することになるのでしょうか

A. 
一定の取組を行ったことを証明する書類は、その取組の種類に応じて異なります。

[解説]
 例えば、次のとおりです。
1. インフルエンザの予防接種又は定期予防接種(高齢者の肺炎球菌感染症等)
…領収証又は予防接種済証
2. 市区町村のがん検診
…領収証又は結果通知表
3. 職場で受けた定期健康診断
…結果通知表
(注)結果通知表に「定期健康診断」という名称又は「勤務先名称」の記載が必要。
4. 特定健康診査
…領収証又は結果通知表
(注)領収証や結果通知表に「特定健康診査」という名称又は「保険者名」の記載が必要。
5. 人間ドックやがん検診を始めとする各種健診(検診)
…領収証又は結果通知表
(注)領収証や結果通知表に「勤務先名称」又は「保険者名」の記載が必要。
 上記3. ~5. については勤務先又は保険者に一定の事項を記載した証明書の交付を受けることで代用することが可能です。証明書類の詳しいことは、厚生労働省のホームページに掲載している「セルフメディケーション税制Q&A」もご参考ください。

《税務質疑応答》会社設立と消費税納税義務について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2018年12月6日 木曜日 17:12

Q.

私はかつて個人事業を営んでおりましたが、事業の急成長に伴い、会社を設立(法人成り)し、現在は会社で事業を営んでいます。
設立した法人の資本金は500万円で、設立事業年度(第1期:2017年6月1日から2018年3月31日までの10か月間)の消費税の課税売上高は1億円(毎月1,000万円ずつ計上)、給与支払額は2,000万円(毎月200万円ずつ計上)でした。

消費税については、第1期は免税事業者に該当(資本金1,000万円未満のため)したのですが、第2期(2018年4月1日から2019年3月31日までの12か月間)については、消費税の納税義務は発生するのでしょうか。

A.

ご相談の場合、第2期については消費税の課税事業者となります。
したがって、第2期については消費税をご納付いただくこととなります。

[解説]
1.設立第1期の消費税の納税義務
新しく設立した法人の第1期については、消費税法上の基準期間(前々事業年度)がないため、原則として消費税の納税義務が免除されます。

2.第2期の消費税の納税義務
第2期についても、基本的な考え方は上記1.と同じなのですが、それに加えて、特定期間(後述)の課税売上高と特定期間中に支払った給与等の金額によって、第2期の消費税の納税義務を判定することが必要となります。

(特定期間とは)
消費税法上の特定期間とは、会社(法人)の場合は、原則としてその事業年度の前事業年度開始の日以後6月の期間をいいます。
このため、ご相談の場合の特定期間は、第1期の開始日から6か月間(2017年6月1日から11月30日まで)となります。

法人の特定期間の課税売上高が1,000万円を超えますと、当課税期間の基準期間がない場合であっても、当課税期間は消費税の課税事業者となることとされています。
ただし、この1,000万円の金額判定は、課税売上高ではなく特定期間の給与等支払額の合計額を用いることができるため、実務上は、課税売上高と給与等支給額双方が1,000万円を超えているかどうか確認しており、双方が1,000万円を超えている場合に課税事業者として判断しています。

ご相談の場合、第2期は基準期間(前々事業年度)がないものの、特定期間(2017年6月1日から2017年11月30日)の課税売上高は6,000万円(=1,000万円×6か月)、特定期間の給与等支払額は1,200万円(=200万円×6か月)となり、いずれも1,000万円を超えています。
したがって、第2期は消費税の課税事業者に該当し、消費税の納付義務が発生することとなります。

※なお、法人の前事業年度が7か月以下である場合には、その期間は特定期間に該当しないこととされています。
したがって、その場合には前事業年度の課税売上高(または給与等支払額)による判定の必要はなくなります。

今回のご相談の場合では、設立第1期の事業年度の期間の設定次第では、第2期の消費税の納税義務が免除される可能性がありました。
[根拠法令等]
消法2、9、9の2、消令20の5など

《税務質疑応答》青色申告特別控除の税制改正による変更点について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2018年10月11日 木曜日 11:10

Q.
私は個人事業を営んでいます。

これまで、所得税の申告は青色申告でずっと行ってきており、毎年、65万円の青色申告特別控除を受けてきました。

ところで、平成30年度の税制改正により、2020年(平成32年)分の所得税申告から、青色申告特別控除額が65万円から55万円に引き下げられると聞いたのですが、本当でしょうか。

A.
ご質問の内容どおり、2020年分の所得税申告から、青色申告特別控除額は原則として現行の65万円から55万円に引き下げられることになりました。
ただし、一定の要件を満たす場合には、これまで通り65万円の控除を受けることができます。詳しくは下記解説をご参照ください。

[解説]
1.青色申告特別控除とは
現行の青色申告特別控除とは、青色申告者に対して設けられている税務上の特典の一つで、所得税については、その年分の所得金額から最高65万円又は10万円を控除するという制度です。

このうち、65万円の控除を受けるためには、不動産所得や事業所得の取引内容を、正規の簿記の原則(一般的には複式簿記が該当します)により記帳したうえで、貸借対照表と損益計算書を作成し、それらを確定申告書とともに提出すること等が要件とされています。

2.平成30年度税制改正での変更内容
平成30年度の税制改正では、2020年(平成32年)分の所得税から、取引を正規の簿記の原則に従って記録している人についての青色申告特別控除額を、現行の65万円から10万円引き下げ、55万円とすることとされました。

ただし、次の要件のいずれかを満たす場合には、青色申告特別控除額はこれまでと同じ65万円とすることができるとされています。

(要件)
A. その年分の事業についての仕訳帳および総勘定元帳について、法律に定めるところにより、電磁的記録の備付けおよび保存を行っていること
B. その年分の所得税の確定申告書、貸借対照表および損益計算書の提出を、電子申告(e-tax)によって行うこと
上記のうち、A. については、国税関係帳簿を最初から一貫してコンピュータを使用して作成することや、事前に税務署長に対してその承認を受けるための申請手続を行う必要があります。

このため、現実的に個人事業者が取り組みやすいものとしては、B. の電子申告(e-tax)による確定申告書等の提出になるのではないでしょうか。

もし、ご自身で電子申告を行うことが難しい場合には、ぜひお近くの税理士にご相談ください。多くの税理士事務所では電子申告の体制を整えていますので、そのような税理士事務所に確定申告を依頼されれば、これまで通り65万円の青色申告特別控除額を受けられます。

[根拠法令等]
措法25の2、平成30年度税制改正大綱(平成29年12月22日閣議決定)など

ページトップへ