ニュース&トピックス

《国税庁発表、事前照会》持株会社を株式交換完全親法人とする株式交換における事業関連性の判定について

ニュース&トピックス | 2014年12月22日 月曜日 14:12

はじめに

  このほど国税庁は、「持株会社を株式交換完全親法人とする株式交換における事業関連性の判
 定について」に係る事前照会の回答を公表しましたので紹介します。

  事前照会の回答によれば、資本関係のない法人間における株式交換の適格判定における「事業
 関連性要件」について、当該事前照会に係る取引等の事実関係を前提とする限り、株式交換完全
 子法人の子法人事業と株式交換完全親法人の親法人事業とが相互に関連するものであり、事業関
 連性要件を満たすとして差し支えないものと考えると回答しています。

 
 【事前照会の要旨】

   A社は、平成26年6月1日に資本関係のないB社を株式交換完全子法人とする株式交換(以
  下「本件株式交換」といいます。)を行いました。

   株式交換完全親法人となるA社は、傘下の子会社の経営指導等を主な事業とする持株会社で
  あり、その子会社には小売業(百貨店等)を営む事業会社が含まれています。また、株式交換
  完全子法人であるB社は、小売業(大規模スーパー等)を営む事業会社です。

   ところで、資本関係のない法人間における株式交換の適格判定において、株式交換に係る株
  式交換完全子法人の子法人事業(当該株式交換完全子法人の当該株式交換前に営む主要な事業
  のうちのいずれかの事業をいいます。以下同じです。)と当該株式交換に係る株式交換完全親
  法人の親法人事業(当該株式交換完全親法人の当該株式交換前に営む事業のうちのいずれかの
  事業をいいます。以下同じです。)とが相互に関連するものであること(以下、この要件を
  「事業関連性要件」といいます。)が要件の一つとされています(法令4の3⑯一)。

   本件株式交換における以下の事実関係を前提とすれば、B社(株式交換完全子法人)の子法
  人事業とA社(株式交換完全親法人)の親法人事業とは、事業関連性要件を満たすものと解し
  て差し支えないか。
 
 【事前照会に係る取引等の事実関係】

  1.両社の事業内容等

    A社は、関西圏を中心基盤として百貨店等を中心に多様な小売業等を営む子会社約40社の
   発行済株式の全部を保有する持株会社です。A社は、各子会社との間に経営指導に関する包
   括的な契約を締結し、小売業等を営む各子会社の事業計画の策定、予算管理、監査などの経
   営指導のほか、A社グループ共通のシステムを活用した各子会社の資金管理、経理業務支援
   などを行い、これらの業務に充てるため子会社からその事業規模の大きさに応じて営業利益
   の3~7%相当額を収受しており、A社は単に株主としての立場のみだけでなく、小売業を
   中心としたグループの持株会社として、グループ全体の財務面、経営面などを監督する立場
   にあります。

    B社は、関西圏を中心基盤としてあらゆる種類の商品を取り扱う総合的スーパーマーケッ
   ト事業(小売業)と主に食料品を取り扱うスーパーマーケット事業(小売業)を営んでいま
   す。

    なお、A社及びB社は、本件株式交換の直前において、①事務所等の固定施設を所有し、
   ②従業者があり、③自己の名義でもって、かつ、自己の計算において事業を営んでいます。

 
  2.株式交換の目的等

    A社及びB社は、少子高齢化に伴う消費活力の減退、ネット通販の拡大を中心とする購買
   スタイルの変化等、顧客の消費動向が急速に変化するなか、市場シェアの確保、様々なニー
   ズの変化を確実に捉える商品・売場・販売チャネルの提供により、顧客からの支持をより強
   固なものとすることが急務であると認識しており、本件株式交換は、共通の理念を持つ両社
   が、関西圏という地域の中で多様な業種業態、取扱商品群を揃えた総合小売サービス業グルー
   プを構築することを目的として行うものです。

    本件株式交換による経営統合後は、両社の保有するポイントサービス制度を共通化して新
   しい顧客還元サービスを構築するほか、相互の人事交流を積極的に図りつつ、両社グループ
   の多様な店舗網による情報収集力をもとにした商品開発や物流機能の相互活用などにより、
   総合小売業グループ全体として強固な体制を構築することを目指しています。

 
  3.株式交換後の両社の事業内容

    本件株式交換後において、A社は、B社との間に経営指導に関する包括的な契約を締結し、
   B社の事業計画の策定、予算管理、監査などの経営指導を行うほか、A社グループ共通のシ
   ステムを活用した資金管理、経理業務支援など、B社に対し、小売業に係る経営指導等の事
   業を行うことを予定しています。

    他方、B社は、A社グループ共通のシステムを利用することにより、自社固有のポイント
   カードをグループ共通のポイントカードに統合するほか、A社による経営指導の下、A社の
   有する小売業のマーケティングなどに係るノウハウ等も活用して独自の商品や付加価値サー
   ビス等の提供を行うことで顧客サービスの充実を図り、B社及びA社グループ併せて約700
   万人のカード会員を軸に、顧客網、店舗ネットワーク網等を活用して、B社が営む主要な事
   業であるスーパーマーケット事業(小売業)の一層のシェア拡大に取り組むこととしていま
   す。

 
 【事前照会者の求める見解の内容及びその理由】

  1.関係法令等

  (1) 事業関連性要件について
    共同事業を営むための適格株式交換の要件を満たすためには、株式交換完全子法人の子法
   人事業と株式交換完全親法人の親法人事業とが相互に関連するものである必要があります
   (事業関連性要件)(法令4の3⑯一)。

  (2) 「相互に関連する」ものについて
    その株式交換が、次に掲げるイ及びロの要件に該当するものである場合には、株式交換完
   全子法人の子法人事業と株式交換完全親法人の親法人事業とは「相互に関連する」ものとさ
   れています(法規3①③)。

   イ 株式交換完全子法人及び株式交換完全親法人が当該株式交換の直前においてそれ
    ぞれ次に掲げる要件の全てに該当すること
    ①事務所、店舗、工場その他の固定施設を所有し、又は賃借していること
    ②従業者(役員にあっては、その法人の業務に専ら従事する者に限ります。)があること
    ③自己の名義をもって、かつ、自己の計算において事業を営んでいること

   ロ 株式交換完全子法人の子法人事業と株式交換完全親法人の親法人事業との間に、
    当該株式交換の直前において次に掲げるいずれかの関係があること
    ①子法人事業と親法人事業とが同種のものである場合における当該子法人事業と親法人事
     業との間の関係
    ②子法人事業に係る商品、資産若しくは役務又は経営資源(事業の用に供される設備、事
     業に関する知的財産権等、生産技術又は従業者の有する技能若しくは知識、事業に係る
     商品の生産若しくは販売の方式又は役務の提供の方式その他これらに準ずるものをいい
     ます。以下同じです。)と親法人事業に係るこれらのものとが同一又は類似するもので
     ある場合における当該子法人事業と親法人事業との間の関係
    ③子法人事業と親法人事業とが当該株式交換後に当該子法人事業に係る商品、資産
     若しくは役務又は経営資源と当該親法人事業に係るこれらのものとを活用して営
     まれることが見込まれている場合における当該子法人事業と親法人事業との間の
     関係
 

  2.当てはめ

  (1) 上記1(2)イの要件について
    本照会は、上記「取引等の事実関係」のとおり、B社及びA社がいずれも、本件株式交換
   の直前において、①事務所等の固定施設を所有し、②従業者があり、③自己の名義をもって、
   かつ、自己の計算において事業を営んでいることを前提としていますので、上記1(2)イの要
   件に該当します。

  (2) 上記1(2)ロ③の要件について

   イ B社及びA社は、上記「取引等の事実関係」のとおり、本件株式交換の直前において、
    それぞれ次の①及び②の事業を営んでいます。
    ①B社は、主要な事業として、あらゆる種類の商品を取り扱う総合的スーパーマーケット
     事業(小売業)と主に食料品を取り扱うスーパーマーケット事業(小売業)を営んでい
     ます(以下「B社事業」といいます。)。
    ②A社は、百貨店等を中心に多様な小売業等を営む各子会社との間に経営指導に関する包
     括的な契約を締結し、各子会社の事業計画の策定、予算管理、監査などの経営指導のほ
     か、A社グループ共通のシステムを活用した各子会社の資金管理、経理業務支援を行う
     など、小売業に係る経営指導等の事業を営んでおり、A社は小売業を営む子会社と共同
     して事業を行っているといえます(以下「A社事業」といいます。)。

   ロ 本件株式交換後において、B社とA社は、B社事業に係る商品、資産若しくは役務又は
    経営資源と、A社事業に係る商品、資産若しくは役務又は経営資源とを活用して、それぞ
    れ次の①及び②のとおり事業を営むことを予定しています。
    ①B社は、A社グループ共通のシステムを利用することにより、自社固有のポイントカー
     ドをグループ共通のポイントカードに統合するほか、A社による経営管理指導の下、A
     社の有する小売業のマーケティングなどに係るノウハウ等も活用して、事業会社として
     独自の商品や付加価値サービス等の提供を行い、顧客サービスを充実させつつ、B社及
     びA社グループの顧客網、店舗ネットワーク網等を活用して、自らが営むスーパーマー
     ケット事業の拡大を図る予定です。
    ②A社は、B社がその有する商品、店舗や従業員等を活用して小売業を営むに際し、B社
     の事業計画の策定、予算管理、監査などの経営指導を行うほか、A社グループ共通のシ
     ステムを活用した資金管理、経理業務支援など、B社に対し、小売業に係る経営指導等
     の事業を行うことを予定しています。

   ハ 以上のことから、本件株式交換の直前において、B社事業とA社事業とが、本件株式交
    換後にそれぞれの事業に係る商品、資産若しくは役務又は経営資源を活用して営まれるこ
    とが見込まれており、B社事業とA社事業の間には、上記1(2)ロ③に掲げる関係がある
    こととなります。

  (3) したがって、上記の事実関係によると、本件株式交換前に営むB社の事業とA社の
   事業は、上記1(2)イ及びロ③の要件を満たすため、本件株式交換は事業関連性要件を
   満たすとして差し支えないものと考えます。
 
 なお、詳細については「国税庁ホームページ(事前照会に対する文書回答事例)」をご参照く
 ださい。

《国税庁発表》法定調書提出義務者・源泉徴収義務者となる事業者のための社会保障・税番号制度の概要

ニュース&トピックス | 2014年12月11日 木曜日 09:12

このほど、国税庁は、「法定調書提出義務者・源泉徴収義務者となる事業者のための社会保障
 ・税番号制度の概要」をホームページに掲載しましたので、その概要を紹介します。
 
 Ⅰ 法定調書に関する事務での取扱い

 1.社会保障・税番号制度導入後の主な変更点

 (1)法定調書への個人番号又は法人番号の記載
    法定調書提出義務者は、平成28年1月1日以降の支払に係る法定調書に、原則として支
   払を受けた者及び支払者等の個人番号又は法人番号を記載する必要があります。

 (2)支払を受ける者から個人番号の提供を受ける際の本人確認
    法定調書提出義務者は、支払を受ける者から個人番号の提供を受ける際に、個人番号カー
   ド等の提示を受け、本人確認を行う必要があります。

 (3)法定調書提出時の本人確認
    法定調書提出義務者が個人事業主の場合は、法定調書を税務署に提出する際に、本人確認
   のため、個人番号カード等を提示する必要があります(郵送により提出する場合は、個人番
   号カード等の写しを添付する必要があります。)。

 
 2.社会保障・税番号制度導入後に提出する支払調書のイメージ

   法定調書には、「支払を受ける者」及び「支払者」欄にそれぞれ12桁の「個人番号又は法
  人番号」を記載する欄が追加されています。

   また、法定調書とともに提出する法定調書合計表にも提出者の個人番号又は法人番号の記載
  が必要とされています。

 
 3.番号制度導入後の番号記載の猶予規定

   平成28年1月1日以降の支払に係る法定調書には、支払を受ける者の個人番号又は法人番
  号の告知を受けてその番号を記載する必要がありますが、税法に告知義務のある一部の法定調
  書については、個人番号及び法人番号の告知について3年間の猶予規定が設けられており、そ
  の間告知を受けるまでは個人番号・法人番号の記載はしなくてもよいとされています(例:特
  定口座年間取引報告書)。
 
 4.法定調書の様式などの公表予定

   法定調書、法定調書の合計表の様式及び光ディスク等により提出する場合の標準規格等は、
  順次公表していく予定とされています。

   なお、給与所得の源泉徴収票は、現行のA6サイズからA5サイズに変更になるほか、本人
  交付用の源泉徴収票に支払者の番号は記載しないこととされています。
 
 Ⅱ 源泉所得税に関する事務での取扱い

 1.源泉徴収義務者が税務署に提出する書類の主な変更点

 (1)申請書、届出書等への個人番号又は法人番号の記載
    源泉徴収義務者は、平成28年1月1日以降に申請書、届出書等を税務署に提出する際に、
   源泉徴収義務者の個人番号又は法人番号を記載する必要があります。

 (2)申請書、届出書等提出時の本人確認
    源泉徴収義務者が個人事業主の場合は、申請書、届出書等を税務署に提出する際に、本人
   確認のため、個人番号カード等を提示する必要があります(郵送により提出する場合は、個
   人番号カード等の写しを添付する必要があります。)。

 
 2.源泉徴収義務者が給与所得者から提出を受ける書類の主な変更点

 (1)「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」への個人番号又は法人番号の記載
    源泉徴収義務者は、平成28年1月1日以降、給与所得者から給与所得者本人、控除対象
   配偶者及び控除対象扶養親族等の個人番号が記載された「給与所得者の扶養控除等(異動)
   申告書」の提出を受ける必要があります。

    また、この申告書の提出を受けた源泉徴収義務者は、その申告書に源泉徴収義務者の個人
   番号又は法人番号を付記する必要があります。

 (2)「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」の提出を受ける際の本人確認
    源泉徴収義務者が給与所得者から個人番号の提供を受ける場合には、本人確認を行う必要
   があります。

    なお、源泉徴収義務者が本人確認を行う必要があるのは、個人番号の提供を行う給与所得
   者本人のみです(控除対象配偶者、控除対象扶養親族等の本人確認は、給与所得者が行うこ
   ととなります。)。
 
 3.その他

   源泉徴収義務者が提出を受ける書類のうち、受給者が個人番号を記載する書類は、「給与所
  得者の扶養控除等(異動)申告書」のほか、例えば、以下のものがあります。

  イ 従たる給与についての扶養控除等(異動)申告書

  ロ 給与所得者の保険料控除申告書兼給与所得者の配偶者特別控除申告書

  ハ 退職所得の受給に関する申告書

  ニ 公的年金等の受給者の扶養親族等申告書

  (注)これらの申告書についても、提出を受けた源泉徴収義務者は、その申告書に源泉徴収義
    務者の個人番号又は法人番号を付記する必要があります。
 

◎ これらの具体的な内容等につきましては、「法定調書提出義務者・源泉徴収義務者となる事
業者のための社会保障・税番号制度の概要」(国税庁HP>調達・その他の情報>お知らせ>
社会保障・番号制度について>法定調書提出義務者・源泉徴収義務者となる事業者のための社
会保障・税番号制度の概要)でご確認ください。

《国税庁発表》法人税の書面添付割合は8.1%

ニュース&トピックス | 2014年11月13日 木曜日 16:11

 財務省は、このほど「平成25事務年度 国税庁実績評価書」を公表しました。

  平成25事務年度の実績評価書から「実績目標3:税理士業務の適正な運営の確保」をピックアッ
 プし、その実施状況等を紹介します。

  実績評価書によりますと、平成25事務年度における税理士法第33条の2に規定する書面の添付
 割合(法人税)は8.1%と、前事務年度(7.8%)に引続き上昇しています。

  なお、その他の実績目標等の詳細については、「財務省(国税庁)ホームページ」を参照して
 ください。
 
 【実績目標3:税理士業務の適正な運営の確保】

 〔書面添付制度の普及・定着に向けた取組〕

   書面添付制度は、税理士等が税務の専門家の立場から申告書がどのように作成されたかを明
  らかにすることにより正確な申告書の作成・提出に資するとともに、税務行政の円滑化・簡素
  化が図られ、また、添付書面の作成者である税理士の社会的信用の向上にもつながり、ひいて
  は信頼される税理士制度の確立に結びつくものであることから、当制度の一層の普及・定着の
  ため、添付書面の記載内容の充実及び添付割合の向上が図られるよう、税理士会等と具体的協
  議を行うなどの取組を実施したとしています。

   なお、平成25年度の当該書面の添付割合(税理士等の関与がある法人数のうち、当該書面の
  添付がある割合)は8.1%と、前事務年度(7.8%)に引続き上昇し、法人税申告の税理士関与
  割合は87.9%となっています。

   また、税理士登録者数は74,501人と、昨年(73,725人)に比し微増しています。

 【参 考】

 【実績目標(大)1:内国税の適正かつ公平な賦課及び徴収】

 〔業績目標1-2-3:施策(1):e-Taxの普及と利用満足度の向上〕

   e-Taxについては、税務署に赴くことなく国税関係の手続きを行うことが可能になるなど納
  税者の利便性が向上します。また、申告書の入力事務が削減されるとともに申告書の保管・管
  理が不要となるなど、税務行政の効率化にも寄与するとしています。

   また、国税庁では、電子行政推進に関する政府全体の方針に基づき、利用環境の改善のため、
  関係府省と緊密な連携を図りつつ、各種施策を強力に推し進めるとともに、引き続き積極的な
  広報・周知に取り組み、ICT(Information and Communication Technology)を活用した申告・
  納税の一層の普及及び定着を図るとしています。

ページトップへ