代表ブログ

直系尊属からの住宅取得等資金贈与の非課税特例の拡充及び変更

代表ブログ,税制改正 | 2010年10月29日 金曜日 13:10

平成21年6月に創設された「直系尊族から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の500万円非課税特例」について、平成22年12月31日までの贈与とされていた適用期限が平成23年12月31日まで1年延長され、非課税枠が、平成22年については1500万円、平成23年については1,000万円となっています。

(1)1,500万円、1,000万円非課税特例については所得制限がある
平成21年6月に創設された500万円の非課税特例には、受贈者に所得に制限がありませんでしたが、改正後に拡充される1,500万円及び1,000万円の非課税特例については、贈与を受けた年の合計所得金額が2,000万円以下の者に限定されます。

(2)平成22年については選択適用
合計所得金額が2,000万円超の方は、平成22年住宅所得等資金贈与の1,500万円の非課税特例を受けることができませんが、平成21年に住宅所得等資金の500万円非課税特例の適用を受けていない場合には、平成22年に500万円の非課税特例の適用を受けることが可能です。

(3)父、母だけではなく祖父母等からの贈与も対象に
この非課税特例は直系尊属からの住宅取得等資金贈与に適用がありますので、父母
祖父母はもちろん、曾父母からの住宅取得等資金贈与も対象となります。
一方、従来から住宅主宅のための資金の贈与を受けた場合の特例として、相続時精算課税制度の住宅等資金贈与の特例がありますが、この特例は父母からの贈与に限られ、祖父母からの贈与は適用外です。

(4)資産贈与を受けた年の翌年3月15日までに取得して居住することが原則
 贈与を受けた金額について、贈与を受けた年の翌年3月15日までに住宅の取得など次の(5)に①から④までに充て、かつ、その住宅に居住することが必要です。3月15日までに完成していない場合で一定の状態まで建築が進んでいる場合やその他の事由で居住していないときには、遅滞なく居住することが確実であると見込まれるときは適用が認められます。

(5)新築、新築物件の取得、中古物件の取得及び増改築も対象に
住宅取得等資金贈与の適用は住宅の新築だけでなく、次のように新築物件の購入や既得住宅の取得や増改築についても対象となります。
①住宅用家屋の新築若しくは建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得
②上記①とともにするその敷地の用に供されている土地もしくは土地の上に存する権利の取得のために資金を充ててその住宅用家屋の新築をした場合又は建築後使用されたことのない住宅用家屋の取得をした場合
③既存住宅用家屋の取得または既存住宅用家屋の取得とともにするその敷地の用に供されている土地もしくは土地の上に存する権利の取得のために資金を充てて、その既存住宅用家屋の取得をした場合
④居住の用に供している住宅用の家屋について行う増改築又はその家屋についての増改築とともにするその敷地の用に供されることとなる土地若しくは土地の上に存する権利の取得のために資金を充ててその住宅用の家屋について増改築をした場合

より機能的に、より心地よく。眠りの質を競う「寝具」市場

その他,代表ブログ | 2010年10月25日 月曜日 16:10

 人生の三分の一という貴重な時間を費やすにもかかわらず、意外に軽く見られているのが「寝具」ではないでしょうか。
 
 それでもここ数年は、低反発枕が注目を集めるなど、「快眠グッズ」という括りで脚光を浴びつつあり、市場的にも拡大傾向が見られます。その背景としては、“眠れればなんだっていい”から“眠りに質を求めたい”と、私たちの睡眠に対する意識の変化が挙げられます。
 
 メーカー各社は、これまでになかった機能性の高いハイテク商品を打ち出して、快眠市場の需要に応えようとしています。

 医療・介護など、メディカルの現場で培った独自のテクノロジーを一般消費者向け製品に反映させて新市場に挑むのは、「パラマウントベッド」。寝返りを妨げないマットレスをはじめ、枕、ベッドパッド、ベッドフレーム、電動アジャスタブルベッドなど、昨年末に同社の高機能寝具のラインナップを「スマートスリープ」というブランドに統一。併せて、敷きふとんやマットレスの下に敷いて呼吸や身体の振動から眠りを測定する「眠りスキャン」という睡眠測定器を開発。この機器を使った「睡眠改善プログラム」を提案しています。参加者を募り、「眠りスキャン」を貸し出して約2週間試してもらいます。その結果を元に睡眠改善インストラクターがアドバイスを行い、必要に応じて枕などの寝具を貸出。最終的に、睡眠状態を評価し、改善策を提案することで拡販につなげようというものです。

 寝具メーカーの老舗、「西川産業」は、マットレス自体に高い機能性を持たせた商品を開発しました。眠りのフォーム(寝姿勢)にこだわった三層特殊立体構造コンディショニングマットレス「AiR」(エアー)で、寝ている間の汗や湿気を効率よく拡散して不快感を軽減する70個もの通気孔を設けた設計がポイントです。

 寝具メーカー以外も参入に積極的です。
 
 家庭用健康機器大手の「タニタ」から、今年6月、敷いて寝るだけで睡眠状態がわかる「スリープスキャン」が発売されました。本体の中には500mlの水が入っていて、その上に横たわることでかかる内圧をセンサーが感知し、脈拍数、呼吸数、体動を検知。そのデータをSDカードに記録し、専用のソフトで解析して睡眠の深さを表示します。さらに、寝つき時間や途中で目覚めた回数などの情報から、眠りの質を点数化するという仕組みです。

 日本人の睡眠時間の平均は、7時間42分(2006年 総務省調べ)。そして、5人に1人が不眠症などの睡眠障害を抱えているとのデータもあります。

 睡眠は、言うまでもなく健康の基本となる生命現象です。近年、生活習慣病との関連性も取り沙汰されています。良質な眠りを手に入れるためには、寝具も材質やデザインだけではなく、科学的に選択する時代になってきたようです。

前回調査時に指摘を受けなかった仮装外注費に重加算税が賦課された事例

その他,代表ブログ | 2010年10月21日 木曜日 23:10

【質問】  
前回の調査において、反面調査で知った架空外注費を課税所得に影響する外注費だけ修正申告させられ、仕掛工事に含まれていた外注費はそのままとなりました。今回の調査において、前回架空の外注費がありましたがと前回調査に来た担当官の内の一人に、今回調査に来て指摘され唖然とするばかりですが、正しい税務行政から言えばあってはならないことと思っています。憤懣やるかたなく添付した上申書を署に提出しましたが、なんの効果もなく、重加算税の賦課決定書が来ました。
 こういう場合、納税者の悪いやり方だけが浮き上がってきますが、署のやり方にも問題があるのではと思って異議の申立てをしたいと思いますが、こういうことは理由にならないのか、異議の申立てができるとすれば、どういう形式で、また、どういう順序で申立てするのが良いのか、ご教示下さるようお願い致します。
<経緯等>
(1)平成9年9月1日から平成10年8月31日までの事業年度に生じた架空外注費のうち、9,981千円を工事原価に算入、修正申告(前回調査時)
 このほか、架空外注費を仕掛工事に19,870千円計上
(2)上記のうち、11年8月期に10,000千円を工事原価に算入、13年8月期に9,870千円を工事原価に算入、修正申告
 以上、今回の調査による修正申告の提出日は平成15年7月2日
(3)架空計上した相手方外注業者は、一業者である。

【回答】
1 ご質問の事実関係は、建設工事業を営む法人において、平成9年中に架空外注費を計上していた事実があり、このうち(1)平成9年9月1日から平成10年8月31日までの事業年度において完成工事原価に算入していた9,981,850円については、前回の税務調査により、既に修正申告書を提出したが、(2)これ以外に、当該事業年度において未成工事原価(仕掛工事)に算入していた19,870,000円については、今回の税務調査により、これを工事原価に算入していた平成10年9月1日から平成11年8月31日までの事業年度に10,000,000円、平成12年9月1日から平成13年8月31日までの事業年度で9,870,000円を、それぞれ修正申告をしたというものです。
 ご質問は、上記(1)の事実に係る前回の税務調査において上記(2)の事実が既に発覚していたことを前提として(ただし、これは、推測であるに過ぎません)、重加算税の対象事実に当たらないといえるかどうか、というものです。
2 税務調査による更正処分又は修正申告については、申告に係る課税標準である所得金額が過少であったことを対象として行われるものであり、仮装の事実があっても、それが当該事業年度の所得金額の計算に影響しない場合には、それが更正処分又は修正申告の対象となることはありません。
 したがって、その仮装の事実が所得金額の計算に影響することとなった事業年度で是正されることになるのは、やむを得ません。
 そして、その是正される事実が仮装の事実に基づくものであるときは、重加算税の対象になることは明らかであり、仮装隠ぺいの事実が存しないということは困難です。
 ご指摘は、前回の税務調査において上記(2)の事実が既に発覚していたのならば、税務調査の担当官がその事実を教えてくれていれば、正しい申告をすることができたということであり、それはそのとおりですが、だからといって、税務調査の担当官にそのような指導助言義務があるとはいえません。
 重加算税は納税者本人に課せられる制裁であり、仮装していた事実は納税者自身が一番よく知っていることですから、後の事業年度においてこれを損金に算入した年度において自ら是正すべきであったことになります。納税者に責任のある事柄を税務署の責任に置き換えることはできません。
 したがって、上申書記載の事情をもって、異議申立てをしても、それが容認される可能性は低いものと考えます。
3 なお、異議申立てをされるのであれば、当該重加算税の賦課決定の通知を受けた日の翌日から起算して2か月以内に当該賦課決定をした税務署長に対し、当該重加算税の賦課決定を対象として異議の申立てをすることになります。
4 今回の修正申告の原因となった事実については、税理士に責任がないことはもちろんですが、仮装行為を行う納税者については、翌期以降の申告において前同様の不正行為が行われていないかどうか念入りに確かめる必要があります。
 今後の対応についての教訓とすべきでしょう。

【関連情報】 《法令等》 国税通則法19条
国税通則法68条

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