代表ブログ

交際費とならない会議費とは?

その他,代表ブログ | 2011年5月27日 金曜日 12:05

【質問】  
当社では毎年一度支店長会議を本社ではなく、温泉地にあるホテルの会議室を借り上げ実施しています。会議では通常の会議と同様に本社の方針説明や、各支店長からの報告、自由討議等が議題となっていますが、さらに外部講師による講演も行っています。なお、会議終了後は同ホテルで懇親会を実施し、翌日は親睦ゴルフ(会社が一部補助)となっています。この会議日程全体の中で当社が負担する費用の税務上の処理はどのようになるのでしょうか。

【回答】  
租税特別措置法施行令37条の5第2項2号では、会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用は、交際費等に該当しないとされており、会議に際して社内又は通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食等の接待に要する費用は交際費等に含めない取り扱いになっています。従って、貴社の実施する会議が会議としての実態を備えている限り、会場借料、参加者の旅費・宿泊料、外部講師への謝金だけでなく、会議中に供与される昼食代、茶菓代等は交際費等に含めないことができます。そして、この取り扱いは会議の開催場所が温泉地のホテル等であったとしてもそれが会議としての実態を備えておれば、変更されることはないと考えられます。ただし、例えば、会議が夕刻から開始され、社長の挨拶だけといった具合に短時間で終了し、ただちに懇親会に移行する場合のように、会議としての実態がないと認められる様な場合には、旅費、宿泊代を含め、「会議」開催に要した費用全額が交際費等の金額に含められる可能性があることに留意する必要があります。なお、ご質問のケースでも、会議終了後の懇親会及び翌日のゴルフに要した費用については、参加者が貴社の特定の者に限定されており、特定の者に供与されるものであることから、いずれも交際費等に該当することとなります。

【関連情報】
《法令等》
租税特別措置法施行令37条の5第2項2号
租税特別措置法施行令39条の94第2項
租税特別措置法通達61の4(1)-21

【賃金】 2011年中小企業の賃上げ相場は?

その他,代表ブログ | 2011年5月18日 水曜日 10:05


 デフレ不況が続いていますが、社員のモチベーションをあげるためにも賃上げを考えています。今年の中小企業の相場はどれくらいになりそうか教えてください。


 2011年春闘は、労使の主張が大きく隔たる形でスタートしました。連合が賃金・手当などの配分総額を、1%を目安に引き上げるという方針を打ち出す一方、経営サイドはグローバル競争の激化を根拠に賃上げの余裕はないとの立場です。もっとも、こうした労使の対立は例年のことであり、現実の着地がどうなるかは、(1)企業の支払い能力、(2)物価動向、(3)労使のバーゲニングパワーなどによって決まることになります。

 そこでまず、企業の支払い能力について、業績動向をみると、リーマン・ショック後の大幅減益状況からは持ち直し、大手企業の経常利益は10年7〜9月期で、ほぼ危機発生時の2年前の水準にまで戻しています。こうしたなか、企業が生み出した付加価値に占める人件費の割合である労働分配率は04年頃の水準まで低下しており、企業の支払い能力は相当程度回復しているといえます。

 次に、物価動向についてみると、食糧・資源価格の急騰が押し上げ圧力となる一方、それ以外の耐久消費財やサービスで下落基調が続いており、消費者物価総合でみるとほぼゼロ前後の動きになっています。先行き、食料・エネルギー価格の一段の上昇が見込まれるため、物価上昇率はプラスに転じていくと展望されますが、グローバルな価格競争や消費者の低価格志向から、物価安定基調は崩れないと予想されます。

 以上の2点から見れば、昨年よりは賃上げ率がやや高まる方向と考えられますが、個別労働組合のスタンスをみると思いのほか慎重です。全体への影響力の大きい電機や自動車の労組の多くは早々に基本給の引き上げ要求を諦め、賃金カーブの維持に重点を置くスタンスです。交渉の焦点は賞与にあり、いわゆる春闘賃上げ率については、主要企業ベースで昨年は1.82%でしたが、今年も1.8%台前半から半ば程度になることが予想されます。

 以上を踏まえて、今後本格化する中小企業の賃上げ動向を展望しましょう。前提となる企業収益動向についてみると、徐々に持ち直しているものの、大手企業に比べて立ち遅れがあることは否めません。支払い能力に直結する労働分配率もピークから見ると低下していますが、なお歴史的には高い水準です。こうした面を踏まえれば、中小企業の賃上げ率は、総じて大手に比べて低くなるでしょう。

 中小企業の賃上げ率の公式統計は08年で停止されたため、今年の結果については検証することはできませんが、従来統計のベースでいえば1.4%台半ば付近となることが予想されます。つまり、昨年よりは若干回復するものの、08年からみればわずかにこれを下回るというのが、全体の動向となると見込まれます。

 もっとも、以上はあくまで全体の話であり、ミクロベースでは大きくバラつくことになると思われます。過去の推移をみても、賃上げ率のバラツキは90年代以降拡大傾向にあり、とくに不況から回復に転じる局面で大きくなります。個別企業としては、支払い能力が前提になることはもちろんですが、忘れてならないのは、賃金は従業員のモチベーションに大きく影響することです。人件費のコントロールとともに、付加価値創出力を引き出すためのインセンティブとして、賃金を戦略的に支払っていく視点が重要でしょう。

輸入取引に関わる消費税について

その他,代表ブログ | 2011年5月11日 水曜日 11:05

【質問】  機械製造業者が韓国へ製品の外注依頼したものに対して支払う金額は消費税の計算上課税仕入れとなりますか。
 保税地域とはどのような意味ですか。
 業者への送金は代金のみ外国為替で、製品の受取は航空会社からの請求額で支払います。保税地域で支払う消費税はどの資料から判断すればよいですか。

【回答】  外国貨物を保税地域から引き取る者(輸入者)は、その引き取る課税貨物について消費税を納める義務があります(消法5条2項)。
 保税地域から外国貨物を引き取る者については、小規模事業者に係る納税義務の免除(消法9条1項)の規定は適用されません。
 そして、保税地域から引き取られる課税貨物についての課税標準は、関税課税価格、関税額及び引き取りに係る個別消費税額の合計額によることとされています(消法28条3項)。
 課税仕入れ等とは、事業者が国内において行った課税仕入れと課税貨物を保税地域から引き取る総称をいいますので、韓国から外注依頼した課税貨物を保税地域から引き取る時に支払う代金は、課税仕入れとなります。
 保税地域とは、外国貨物を蔵置し、加工若しくは製造等できる場所又は施設として財務大臣が指定又は税関長が許可したものをいいます。
 ところで、輸入品に係る消費税等の申告は、貨物を輸入しようとするときに、輸入申告(関税の納税申告)に併せて行うこととされています。
 したがって、輸入は航空機によるそうですが、航空会社から輸入貨物を引き取る際(保税地域)に、関税と消費税等の申告と納税を済ませて課税貨物を引き取ることになりますから、輸入(納税)申告書に記載されたものから判断することになります。

【関連情報】
《法令等》
消費税法5条2項
消費税法9条1項
消費税法28条3項
消費税法30条
消費税法47条
消費税法50条
消費税法51条

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