ニュース&トピックス

ゴルフ会員権の譲渡所得に係る取得費の取扱いの変更

ニュース&トピックス | 2012年9月10日 月曜日 18:09

預託金会員制ゴルフ会員権の譲渡所得に係る取得費の取扱いが変更されました。

 1.従来の取扱い

 (1)譲渡所得の基因となる預託金会員制ゴルフ会員権とは、契約上の地位であり、優先的施設
   利用権(いわゆるプレー権)と預託金返還請求権をその内容とする資産(事実上の権利)を
   いうものとされます。

 (2)一方、預託金会員制ゴルフ場の経営会社においては、預託金の償還問題等に対して、民事
   再生法等による再建型処理つまり再生計画、更生計画及び整理計画に基づき、預託金債権を
   切り捨てた上、優先的施設利用権を保障する方策(自主再建型)を採ることがあります。

 (3)自主再建型の場合、すなわち、

   ① 会社更生法に基づく更生計画による更生手続等により、預託金債権を切り捨てた上、ゴ
    ルフ場経営会社は営業を存続するというもので、単に契約内容の変更があったものにすぎ
    ず、ゴルフ会員権としての性質は維持するというものであり、その場合における譲渡所得
    の計算においては、切り捨てられた損失の金額は認識せず、取得価額も減額(付け替え)
    しないという取扱いがされてきました。

   ② また、預託金債権を100%切り捨てた上、優先的施設利用権だけが継続されるケース
    においては、上記(1)に述べたように、預託金会員制ゴルフ会員権は、優先的施設利用
    権と預託金返還請求権を内容とするものですから、優先的施設利用権のみのゴルフ会員権
    の取得価額とそのゴルフ会員権の時価相当額との差額としての損失は、譲渡所得等の各種
    所得の金額の計算上考慮されないものとされてきました(平成15年7月4日付国税庁資
    産課税課情報第13号「個人所有の預託金制ゴルフ会員権を巡る課税上の問題について
    (情報))。

 
 2.今後の取扱い

   上記1の(3)②の場合、すなわち、預託金会員制ゴルフ会員権が上記の更生手続等(会社
  更生法に基づく更生計画による更生手続と同等の法的効果を有する民事再生法に基づく再生計
  画による再生手続等を含みます。)により、預託金債権の全額を切り捨てられたことにより、
  優先的施設利用権(年会費等納入義務等を含みます。以下同じです。)のみのゴルフ会員権と
  なったときであっても、当該更生手続等により優先的施設利用権が、次に掲げる状況その他の
  事情を総合勘案し、更生手続等の前後で変更なく存続し、同一性を有していると認められる場
  合には、その後に当該優先的施設利用権のみのゴルフ会員権を譲渡した際の譲渡所得の金額の
  計算において、当該譲渡による収入金額から控除する取得費については、更生手続等前の預託
  金会員制ゴルフ会員権を取得したときの優先的施設利用権部分に相当する取得価額とするとい
  うものです。

  ① 当該更生計画等の内容から、優先的施設利用権が会員の選択等にかかわらず、当該更生手
   続等の前後で変更がなく存続することが明示的に定められていること。

  ② 当該更生手続等により優先的施設利用権のみのゴルフ会員権となるときに、新たに入会金
   の支払いがなく、かつ、年会費等納入義務等を約束する新たな入会手続が執られていないこ
   と。

 
 3.所得税の還付手続

   上記2の取扱いの変更は、過去に遡って適用することとされます。

   したがって、これにより、過去の所得税の申告内容に異動が生じ、所得税が納めすぎとなる
  場合には、国税通則法第23条第2項の規定に基づき、この取扱いの変更を知った日の翌日か
  ら2月以内に所轄税務署長に更正の請求をすることにより、当該納めすぎとなっている所得税
  が還付されます(国税通則法23②三、同法施行令6①五)。

   更正の請求をする場合には、更生計画等上記2に掲げた内容が分かる書類を併せて提出する
  必要があります(国税通則法23③)。

   なお、法定申告期限等から既に5年を経過している年分の所得税については、法令上、減額
  することはできないこととされています(国税通則法70①一)。

  (注)本件の取扱いの変更は、平成24年8月2日付国税不服審判所裁決に係るものと思われ
    ます。

                                          以上

- 国税庁:復興特別法人税に係る加算税の取扱いを公表 -

ニュース&トピックス | 2012年9月7日 金曜日 11:09

法人税の修正等に伴う復興特別法人税の期限後申告に無申告加算税

- 国税庁:復興特別法人税に係る加算税の取扱いを公表 -

 はじめに

  さきごろ、国税庁は、「復興特別法人税に係る加算税の取扱いについて(事務運営指針)」を
 公表しましたので紹介します。

  これによりますと、法人税の確定申告書に記載されたところにより計算した課税標準法人税額
 がないため、復興特別法人税申告書の提出がなかった場合において、その後、その事業年度につ
 いて法人税の修正申告等があったことに伴い復興特別法人税について期限後申告書の提出等があ
 ったときは、法人税について期限内申告が行われたかどうかにかかわらず、その期限後申告に係
 る復興特別法人税については無申告加算税が課されることになりますので注意が必要です。

 1.復興特別法人税申告書の提出

   「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措
  置法」(以下「財源確保法」といいます。)において復興特別法人税が創設されたことに伴い、
  法人は、原則として、平成24年4月1日から平成27年3月31日までの期間内に最初に開始する日
  から同日以後3年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度(課税事業年度)について、
  各課税事業年度終了の日の翌日から2月以内に、復興特別法人税申告書を提出する必要があり
  ます(財源確保法53①)。

   ただし、課税標準である課税標準法人税額がない場合には、復興特別法人税申告書を提出す
  る必要はありません(財源確保法53①ただし書)。
 

 2.法人税の重加算税通達及び過少申告加算税・無申告加算税通達の準用

   復興特別法人税に係る加算税の取扱いについて、基本的な事項(正当な理由があると認めら
  れる事実や更正があるべきことを予知してされた修正申告書の提出の例示など)は、通常の法
  人税と同様に、平成12年の法人税の重加算税、過少申告加算税・無申告加算税の取扱通達(事
  務運営指針)に準じて取り扱われます。

 
 3.法人税の修正申告等に伴い新たに復興特別法人税申告書の提出等があった場合の取扱い
   法人税確定申告書(期限後申告書を含みます。)等に記載されたところにより計算した課税
  標準法人税額がないため、復興特別法人税申告書の提出がなかった場合において、その後、そ
  の事業年度について法人税の修正申告又は更正があったこと等に伴い、復興特別法人税につい
  て期限後申告書の提出があったとき又は決定をするときは、法人税について期限内申告が行わ
  れたかどうかにかかわらず、その期限後申告又は決定に係る復興特別法人税については、無申
  告加算税が賦課されることになります。

 したがって、復興特別法人税の課税の有無と連動する法人税の申告が期限内申告であったか、
  期限後申告であったかにかかわらず、結果的に期限後申告となった復興特別法人税に無申告加
  算税が適用されることになりますので注意が必要です。
 

 4.復興特別法人税につき零申告があった場合の取扱い

   法人税確定申告書等に記載されたところにより計算した課税標準法人税額がないため、復興
  特別法人税申告書の提出を要しないこととなる法人が、課税標準法人税額を零とし、かつ、還
  付金額(財源確保法53条1項3号に規定する控除しきれなかった金額をいいます。)の記載がな
  い復興特別法人税に係る申告書を提出した場合には、その申告書は、通則法2条6号(定義)に
  規定する納税申告書に該当するものとされます。

 したがって、その申告書に係る課税標準法人税額、復興特別法人税の額又は還付金額につき、
  その後に税務署長が行う処分は、決定ではなく、更正となります。

  このことから、欠損申告法人等、課税標準法人税額がないため復興特別法人税申告書の提出
  を要しないこととなる法人については、復興特別法人税につきあらかじめ零申告をすることも
  考えられます。
 

 【参 考】
平成24年6月25日付課法2-9ほか3課共同
「復興特別法人税に係る加算税の取扱いについて」(事務運営指針)

ページトップへ