ニュース&トピックス

平成25年度税制改正のポイント-相続税・贈与税ー

ニュース&トピックス | 2013年4月24日 水曜日 16:04

≪相続・贈与関係≫

相続税の基礎控除を4割縮小

◎改正のポイント 相続税等による資産の再配分機能が低下している状況を受けて、課税ベースの拡大などの見直しが行われます。

○相続税の基礎控除の引き下げ及び税率構造の見直し

相続税においては、次のような改正が行われます。

①基礎控除を引き下げ課税ベースを拡大

基礎控除が図表7のとおり現行の6割に引き下げられ、これまで相続税がかからなかった場合でも課税となるケースが出てきます。引き下げの影響は図表8のとおりです。

図表7 相続税の基礎控除の引き下げ

改正前 5,000万円+1,000万円×法定相続人数 ⇒ 改正後 3,000万円+600万円×法定相続人数
(定額控除)      (定額控除)

図表8 相続税の基礎控除引き下げの影響

[例:夫が亡くなり、遺産1億円を妻と子供2人に遺した場合の比較]

*配偶者税額軽減などは考慮していません。

改正前 基礎控除・・・8,000万円 課税対象
5,000万円(定額控除)+1,000万円 2,000万円
×3人(法定相続人)

税制改正による基礎控除引き下げ!     ↓

改正後 基礎控除・・・4,800万円 課税対象
3,000万円(定額控除) 5,200万円
+600万円×3人(法定相続人)

②最高税率の引き上げと税率構造の見直し

最高税率が55%に引き上げられるとともに、税率区分が6段階から8段階に改められます。

③小規模宅地等の特例適用の拡充

小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算特例について、特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積が次のように拡充されます。

改正前 改正後
240㎡までの部分→330㎡までの部分

※同時に、特例の対象として選択する宅地等の全てが特定事業用宅地等及び特定居住用宅地等である場合には、それぞれの適用対象面積まで適用可能となります。

○贈与税の税率構造の見直し

相続時精算課税の対象とならない贈与財産にかかる贈与税率について、最高税率が55%に引き上げられるとともに税率区分が8段階に改められます。

○相続時精算課税制度の適用要件見直し

贈与者の年齢要件を60歳(改正前65歳)以上に引き下げ、受贈者(贈与を受ける人)の範囲に20歳以上の孫が追加されます。

適用:上記?~?の改正は、平成27年1月1日以後の相続・遺贈または贈与について適用されます。

○直系尊属(祖父母等)から子・孫への教育資金1,500万円一括贈与が非課税

子・孫(30歳未満の者に限る)の教育資金に充てるためにその直系尊属が金銭等を出し、金融機関等に信託等をした場合、受贈者1人につき1,500万円までの金額については、

贈与税が非課税とされます。

適用:平成25年4月1日から同27年12月31日までの間に拠出するものに適用されます。

図表9 教育資金贈与の仕組み

直系尊属 子・孫1人当たり 金融機関         教育機関
1,500万円までを信託 →  払出し    支払い   (学校など)
(銀行、信託銀行、  →   子・孫   →   ・入学金
(平成25年4月から 証券会社など)   ・学費など
同27年12月末まで) 子・孫名義の口座    領収書 ←

*孫が30歳になるまでに教育資金として使用したものは非課税になります。なお使わずに残ったお金には贈与税が課税されます。

平成25年度税制改正のポイント-企業税制ー

ニュース&トピックス | 2013年4月18日 木曜日 11:04

≪企業関係≫

・雇用喚起の減税などで企業を支援

◎改正のポイント

国内の設備投資や個人所得の拡大を図り、消費需要の回復を通して経済成長を達成するため企業関連では減税中心の税制改正がなされます。

○中小企業の交際費を800万円まで全額損金算入できる

交際費等の損金不算入制度における中小法人の損金算入の特例が下記のとおり見直されます。

これにより、中小企業の支出交際費は年800万円までは法人税がかかりません。(図表1参照)

適用:平成25年4月1日から同26年3月31日までの間に開始する各事業年度に適用されます。

●定額控除限度額の引き上げ ●定額控除限度額までの損金不算入措置廃止

改正前600万円→改正後800万円 定額控除限度額までの金額の10%損金不算入→廃止

図表1 中小企業の交際費課税はこう変わる

<交際費を900万円使った中小企業A社の例>

改正前 損金算入額・・・・540万円 改正後 損金算入額・・・・800万円
損金不算入額・・・・360万円 損金不算入額・・・・100万円

○従業員数を増加させた場合の減税限度額を40万円に拡大

従業員数を増加させた場合、その増加人数に応じて法人税額から控除できる雇用促進税制について、その税額控除限度額が以下のように引き上げられるなどの措置が講じられます。(所得税も同様。地方税は中小企業者等について同様)

※給与を増加させた場合の減税制度との選択適用となります。

適用:平成25年4月1日から同26年3月31日までの間に開始する各事業年度に適用されます。

・増加雇用者数1人当たりの税額控除限度額

改正前 20万円 → 改正後 40万円

○給与を増加させた場合の減税制度(所得拡大促進税制)を創設

青色申告書を提出する法人が、国内従業員に給与等を支給する場合に、給与等の支給額を一定以上増加させた場合、その増加額の10%を税額控除できます。(所得税も同様。地方税は中小企業者等について同様)

(要件)

・給与等支給総額が基準事業年度※より5%以上増加していること。

※「基準事業年度」とは、平成25年4月1日以後開始する各事業年度のうち最も古い事業年度の直前の事業年度をいいます。

・給与等支給総額及び平均給与等支給額が前事業年度を下回らないこと。

(減税額)

税額控除額=給与等支給増加額×10%

☆ただし、当期法人税額の20%(中小企業者等以外は10%)を限度とされます。

※前項?の雇用促進税制などとの選択適用となります。

適用:平成25年4月1日から同28年3月31日までの間に開始する各事業年度に適用されます。

図表2 所得拡大促進税制のイメージ:B社の例

<従業員の給与総額を200万円増やした場合>

・従業員数 5人→5人

・給与総額 2,500万円→2,700万円

・増加割合 200万円/2,500万円 = 8% ≧ 5%

・平均給与額 500万円<540万円

*以上により適用あり。

税額控除額 200万円×10%=20万円

○商業・サービス業等投資減税制度の創設(認定経営革新等支援機関の支援で税額控除等)青色申告書を提出する中小企業等で、認定経営革新等支援機関等から経営改善の指導等を受けて行う店舗改修等に伴う器具備品及び建物付属設備の取得等をして商業、サービス業用等とした場合に、特別償却又は税額控除ができます。(所得税も同様)

注)認定経営革新等支援機関とは、国(財務局長及び経済産業局長)が認定する中小企業の経営改善に関する指導及び助言を行う公的な支援機関。税理士や税理士法人、商工会議所、商工会などで支援機関に認定されているところがあります。

※税額控除対象法人は、資本金3,000万円以下の中小企業等に限ります。

適用:平成25年4月1日から同27年3月31日までの間に適用できます。

①か②の選択適用   

①取得価額の30%の特別償却

②取得価格の7%の税額控除
 ※当期法人税額の20%が限度。
 控除限度超過額は1年の繰越しが可能。

図表3 商業・サービス業等投資促進税制の仕組み

 ①相談 →  アドバイスを行う機関
     ・認定経営革新等支援機関
中小商業・ ・商工会議所
サービス業、 ・商工会
農林水産業 ・都道府県中小企業団体中央会
    ・商店街復興組合連合会 など
    ②アドバイス←

     ↓
③アドバイスを踏まえた設備投資
 
 税制措置
(特別償却または税額控除)

○設備投資促進税制の創設

青色申告書を提出する法人が、国内事業用生産等設備の投資額を前年度に比べて10%超増加させ、その投資額が当期の償却費を超える場合に、その生産等設備のうち機械装置について、下図のとおり特別償却または税額控除ができます。(所得税も同様。地方税は中小企業者等について同様)

適用:平成25年4月1日から同27年3月31日までの間に開始する事業年度において取得等した事業用生産等設備に適用されます。
①か②の選択適用

①取得価額の30%の特別償却

②取得価格の3%の税額控除
 ※当期法人税額の20%が限度。

 
○中小企業技術基盤強化税制の税額控除額引き上げ

中小企業者等が支出した試験研究費について12%の税額控除等を行う制度について、2年間の時限措置として、控除税額の上限を当期の法人税額の30%(現行20%)に引き上げられます。(所得税も同様。地方税は中小企業者等について同様)

適用:平成25年4月1日から同27年3月31日までの間に開始する各事業年度に適用されます。

改正前 改正後
当期の法人税額の20% → 当期の法人税額の30%

以上

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