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《税務質疑応答》相続税申告における障害者控除の留意点

代表ブログ,税務質疑応答 | 2016年3月30日 水曜日 16:03

Q .

父の相続税の申告の際、姉が特別障害者であるため障害者控除を適用しました。その後12年が経ち、母の相続税の申告を行うこととなりました。障害者控除の適用について何か注意すべきことはありますか。

A.

今回の相続以前に障害者控除の適用を受けている場合には、控除額が制限されるため注意が必要です。

[解説]

 相続人が障害者である場合には、相続税額から一定の金額を控除することができます。

 控除することができる一定の金額とは、その障害者が満85歳になるまでの年数1年につき10万円で計算した額です。この場合、特別障害者については1年につき20万円となります。

 しかし、その者が以前に相続税の申告の際、障害者控除の適用を受けている場合には、控除額が制限され、次の金額のいずれか少ない方の金額が控除することができる金額となります。

 また、障害者の区分については、それぞれの相続開始時点において判断することとなります。

(1)今回の相続において障害者が満85歳になるまでの年数1年につき10万円(特別障害者の場合は20万円)で計算した金額

(2)a (1)により計算した金額
b 前の相続開始の時から今回の相続開始の時までの
   年数1年につき10万円(特別障害者の場合は20万円)で計算した額
c 前回以前の相続の際に控除を受けた金額の合計額
d a+b-c

 なお、平成25年度税制改正により、障害者控除の金額は現行の満85歳になるまでの年数1年につき6万円で計算した額から10万円で計算した金額に引き上げられました。特別障害者の場合は、12万円から20万円となります。

 この改正は、平成27年1月1日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用されます。

《税務質疑応答》海外での飲食接待費の取り扱いについて

代表ブログ,税務質疑応答 | 2016年3月24日 木曜日 17:03

Q.

1人あたり5,000円以下の飲食接待費については、一定の事項を記載した書類(以下、「一定の書類」)を保存していることを条件に、税務上損金不算入となる交際費等には含まれないことは、理解しています。

たとえば、海外で飲食接待を行った場合のその飲食費についても、円換算して計算した金額が1人あたり5,000円以下であれば、一定の書類を保存することで交際費等に含めなくてもよいですか。

また、この場合の円換算に係るレートは、この一定の書類に記載して保存しなければなりませんか。

A.

いわゆる5,000円基準については、海外で飲食接待を行った場合でもご質問のように次に掲げる事項を記載した書類を保存することによって適用があります。

イ その飲食等のあった年月日
ロ その飲食等に参加した得意先、仕入先その他事業に関係のある者等の氏名又は名称及びその関係
ハ その飲食等に参加した者の数
ニ その費用の金額並びにその飲食店、料理店等の名称及びその所在地
ホ その他参考となるべき事項

 例えば100ドルのように記載されていれば、上記ニの金額の記載要件を充足していると考えられます。

 ただし実務上は、100ドルではなく円換算後の金額が1人5,000円以下かどうかで判断することになりますので、書類には、1人当たりの上記ホの「その他参考となるべき事項」として、円換算レートと円換算後の金額も記載して保存しておくべきであると考えます。

【根拠条文】 措規21条の18の2

《税務質疑応答》仕入前渡し金の貸倒引当金計上について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2016年3月3日 木曜日 16:03

Q.

 当社は仕入先に対し前渡金を支払っていましたが、納品がないままで、その仕入先に再三前渡金の請求をしても返還してもらえず、当期の決算を迎えました。

 この前渡金は、一括評価金銭債権として貸倒引当金の対象となりますか。

 また翌期において、仕入先が民事再生法に規定する再生手続きの申立てを行った場合、翌期の決算において、この前渡金に対して、個別評価の貸倒引当金を計上することはできますか?

A.

 貸倒引当金の計算の対象となる債権は、法法52②にあるとおり「売掛金、貸付金その他これらに準ずる金銭債権」であり、“これらに準ずる金銭債権”は、法基通11-2-16に例示が記載されています。

 また、法基通11-2-18にあるように、本質問に挙げられる前渡金や手付金等、資産の取得の代価又は費用の支出に充てるものとして支出した金額は、売掛債権等に該当しないこととなります。

 よって、本問の前段のケースによる前渡金は、一括評価金銭債権としての評価対象とはなりません。

 ただし、後段の状況で本件前渡金の返還請求を行った場合、当該前渡金は返還請求権となります。

 この請求権については、個別評価金銭債権として貸倒引当金の計算の対象となる債権に該当することになります。

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