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《税務質疑応答》相続時精算課税制度適用者の3年以内贈与加算の適用について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2017年3月30日 木曜日 11:03

Q.

相続人甲氏が被相続人から取得したのは、生前の相続時精算課税制度の適用財産のみです。甲氏の被相続人からの生前の贈与については下記のとおりです。

 相続開始日 平成28年4月1日
 贈与日 平成28年1月10日 300万円(相続時精算課税適用)
 贈与日 平成27年2月10日 1,000万円(相続時精算課税適用)
 贈与日 平成26年3月10日 100万円(暦年課税)

平成26年の暦年課税適用の贈与100万円について、3年以内贈与の加算対象になりますか?

A.

相続又は遺贈により財産を取得した者は、相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けている場合には、贈与を受けた財産を含めて相続税の計算を行うこととなります(相法19①)。

例えば相続開始の日が平成28年4月1日であれば、平成25年4月1日以後に行った贈与が対象となります。

相続時精算課税制度を選択した場合には、特定贈与者(※)からの贈与のうち、相続時精算課税制度の適用を受ける年以後に贈与を受けた財産は相続により取得したものとみなされます(相法21の16①)。

そのため、ご質問の場合には、取得した財産が生前の贈与によるもののみであっても、それらの財産は相続により取得したものとみなされることとなり、平成26年3月10日に贈与を受けた財産は3年以内贈与加算の対象となります。

なお、この点については相基通19-3において、相続時精算課税適用者については、当該被相続人から相続又は遺贈により財産を取得しなかった場合であっても、3年以内贈与加算の適用があることに留意すると明示されています。

(※)特定贈与者とは、相続時精算課税制度を選択した場合において、その制度に係る贈与を行った者をいいます。

《税務質疑応答》消費税、納税義務判定における基準期間について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2017年3月13日 月曜日 17:03

Q.

A社は(甲氏が100%出資)9月決算法人です。平成27年4月1日に、新たにB社(甲氏が100%出資で資本金500万円、3月決算法人)を設立しました。
 A社の課税売上高は、次のとおりです。

 平成25年9月期  6億円
 平成26年9月期  4億円

B社の設立1期目(平成28年3月期)と2期目(平成29年3月期)の納税義務について教えてください。

なお、B社の特定期間における課税売上高は、いずれの期も1,000万円以下です。

A.

○設立1期目(平成28年3月期)

 新設開始日(平成27年4月1日)において特定要件に該当し、他の者(甲氏)と特殊な関係にある法人(A社)の基準期間に相当する期間(平成25年9月期)における課税売上高が5億円を超える(6億円)ため、納税義務は免除されません。

○設立2期目(平成29年3月期)

 新設開始日(平成28年4月1日)において特定要件に該当するが、他の者(甲氏)と特殊な関係にある法人(A社)の基準期間に相当する期間(平成26年9月期)における課税売上高が5億円以下(4億円)であるため、納税義務は免除されます。

[解説]
 消費税法上、その事業年度の基準期間がない法人(新設法人及び社会福祉法人等を除く。以下「新規設立法人」という。)のうち、その基準期間がない事業年度開始の日(以下「新設開始日」という。)において特定要件に該当し、かつ、次のいずれかの者の当該新規設立法人の当該新設開始日の属する事業年度の基準期間に相当する期間における課税売上高が5億円を超える場合には、当該新規設立法人の基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間における課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、納税義務が免除されないこととなっています(消法12の3)。

(1)特定要件の判定の基礎となった他の者

(2)他の者と特殊な関係にある法人(他の者が直接又は間接に完全支配する法人)

この特定要件とは、

新規設立法人の発行済株式又は出資の50%超をその他の者が所有する場合又はその他の者が新規設立法人を支配する一定の場合

をいいます。

今回の場合、B社は甲氏に100%支配されているため、特定要件に該当します。

また、A社も甲氏に100%支配されているため、B社から見てA社は他の者と特殊な関係にある法人に該当します。

よって、A社の「基準期間に相当する期間」における課税売上高が5億円を超える場合には、B社の納税義務は免除されません。

「基準期間に相当する期間」とは、

新規設立法人の新設開始日の二年前の日の前日から同日以後一年を経過する日までの間に終了した当該判定対象者の各事業年度がある場合、当該各事業年度を合わせた期間(消令25の4(2)二)

をいいます。

《税務質疑応答》国外転出時課税の提出期限

代表ブログ,税務質疑応答 | 2017年3月7日 火曜日 19:03

Q.

海外勤務が決まったAさんは有価証券を1億円以上持っており、国外転出時課税の対象となります。
Aさんはいつまでに確定申告書を提出しなければなりませんか。

A.

国外転出時課税の対象となる方については、国外転出の時までに納税管理人の届出をするかどうかにより、申告期限が異なります。

具体的には次の1. 又は2. のようになります。

1. 国外転出の時までに納税管理人の届出をした場合
 国外転出をした年分の確定申告期限(翌年3月15日)までに、その年の各種所得に国外転出時課税の適用による所得を含めて確定申告及び納税をする必要があります。

2. 納税管理人の届出をしないで国外転出をする場合
 国外転出の時までに、その年の1月1日から国外転出の時までにおける各種所得について、国外転出時課税の適用による所得を含めて準確定申告及び納税をする必要があります。

 なお、海外勤務となる方の確定申告書の提出期限は上記のとおりですが、税金の納付にあたって、国外転出時課税における「納税の猶予(納税が国外転出の日から5年間猶予)」の適用が受けられるのは、国外転出の時までに納税管理人の届出をし、かつ確定申告期限までに納税猶予分の税額相当額を担保に供した方に限られますのでご注意ください。

参考条文等:国通法117、所法60の2、120、127、137の2

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