代表ブログ

《税務質疑応答》転用した減価償却資産の減価償却費の取り扱いについて

代表ブログ,税務質疑応答 | 2017年6月19日 月曜日 14:06

Q.
前期以前より使用していた減価償却資産について、当期よりその用途を変更しました。
これにより、用途変更前の耐用年数よりも変更後の耐用年数が長くなってしまいました。

この場合、当期の償却限度額はどのような計算になりますか。

A.
転用を行った場合、転用後の耐用年数にて償却限度額の計算を行います。

なお、期中において転用を実施した場合、原則として転用の前後に区分した上で償却限度額の計算を行いますが、簡便的な方法として、転用した事業年度開始の日から転用後の耐用年数により償却限度額を計算することも認められます(法基通7-4-2)。

但し、同一事業年度に転用した減価償却資産が複数ある場合には、その全部について、どちらかの方法に統一する必要があります。

また、定率法を採用している場合で、転用初年度における転用後の耐用年数による償却限度額が、転用前の耐用年数による償却限度額に満たないこととなるときには、転用前の耐用年数により償却限度額の計算を行うことが認められています(法基通7-4-2(注))。

<計算例>
・事業年度:4月1日~翌年3月31日(1年決算法人)
・転用日:7月1日(店舗用から事務所用への転用)
・転用資産:建物(金属造で骨格材の肉厚4ミリ超)
・取得価額:50,000,000円
・償却方法:定額法
・耐用年数と償却率:店舗用→34年(0.030)、事務所用→38年(0.027)

【原則的方法によった場合】
 転用前の償却限度額(4月~6月の3ヶ月)
   50,000,000円×0.030×3/12=375,000円
 転用後の償却限度額(7月~翌3月の9ヶ月)
   50,000,000円×0.027×9/12=1,012,500円
 当期の償却額
   375,000円+1,012,500円=1,387,500円

【簡便的方法(法基通7-4-2)によった場合】
 当期の償却額
   50,000,000円×0.027=1,350,000円

《税務質疑応答》住宅の多世帯同居改修工事の特例の適用について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2017年6月13日 火曜日 15:06

Q.

私は、私名義の自宅に妻、子供2人、私の両親とともに6人で同居しています。

今回キッチンを1つ増設予定であり、その工事代金は全額私の預金から支払います。

平成28年の税制改正で創設された、住宅の多世帯同居改修工事の特例の適用はできるでしょうか。

なお、トイレは既に2つあり、今回の工事費用は50万円を超えるものとします。

A.

平成28年度税制改正にて、すでにある特定の増改築等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例などに『多世帯同居改修工事等』が追加されました。

内容は、多世帯同居に対応した住宅リフォームに関し、借入金を利用してリフォームを行った場合や、自己資金でリフォームを行った場合の税額控除制度の導入です。

[所得税の額から控除できる金額]

(1) 借入金:住宅借入金等の年末残高の1~2%(借入金の年末残高の上限は1,000万円)

(2) 自己資金:標準的な工事費用相当額の10%(工事費用相当額の上限は250万円)
 多世帯同居改修工事とは、キッチン、浴室、トイレ、玄関が対象工事となっており工事の要件が、
o 対象工事のいずれかを「増設」すること
o 改修後、対象工事のうちいずれか2つ以上が複数になること
o 対象となる工事費用が50万円を超えること(補助金控除後)
となっております。

質問者の場合、質問者の預金から支払われており、要件である対象工事の増設(キッチン)・対象工事2つ以上が複数(キッチン、トイレ)・工事費用が50万円を超えていることから、(2)標準的な工事費用相当額の10%(最大控除額は25万円)の特例の適用が可能です。

ただし、適用可能な時期は平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に居住の用に供した年のみであり、その年分の所得金額が3,000万円を超える方は対象外のため、注意が必要です。

また、その年の前年3年以内に本特例を受けたものは、その年において適用を受けることができません。

参考条文:
措法41の19の3⑤

《税務質疑応答》無申告や重加算などの加算税率の加重措置について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2017年6月1日 木曜日 11:06

Q.

平成28年度の税制改正により、過去5年以内に無申告加算税や重加算税が課された者が、再び無申告加算税や重加算税が課されることとなる場合は、その税率が高くなる改正が行われました。その内容を教えてください。

A.

平成28年度税制改正において、無申告や仮装・隠ぺい等の悪質な行為を防止することを目的に、無申告加算税と重加算税制度について見直しがなされました。

この措置は繰り返しの無申告や、仮装・隠ぺい等の悪質な行為に対する措置となっています。

期限後申告書若しくは修正申告書の提出又は更正若しくは決定があった日、納税の告知若しくは納税の告知を受けることなくされた納付があった日の前日から起算して5年前の日までの間に、同じ税目について無申告加算税(更正予知による場合)又は重加算税が課されたことがある場合、加算税の税率に10%加算されることとなります(国税通則法66、68)。

o 無申告加算税が課される場合
• 期限後申告書の提出

(提出がなかったことによる正当な理由がある場合や更正予知によらない場合を除く)
• 国税通則法25条の規定による決定
• 上記申告、決定の後の修正申告書の提出や更正
o 重加算税が課される場合
• 仮装・隠ぺいされたものに基づいた申告、更正・決定、告知・納付

更正予知による無申告加算税の税率15%が25%(50万円を超える部分は20%が30%)に、過少・不納付の場合の重加算税35%が45%、無申告の場合の重加算税40%が50%に加重されることになります。

この改正は、平成29年1月1日以降に法定申告期限が到来する国税について適用されます。

以上

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