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《税務質疑応答》個人から政党へ寄付等した場合の取り扱いについて

代表ブログ,税務質疑応答 | 2019年1月23日 水曜日 13:01

Q. 
 私はこのたび、支持する政党を応援するために下記の支出を行いました。
1. 政治資金パーティーのパーティー券を購入した費用
2. 支持政党の後援会の会費
3. 支持政党(政治資金規正法に定める政党に該当します)への政治献金
 上記1. ~3. の支出について、所得税法上の寄附金控除(もしくは政党等寄附金特別控除)の適用を受けることはできるのでしょうか。

A. 
[回答]
ご相談の場合、1. と2. については所得税法の寄附金控除の対象にはなりません。
3. については、寄附金控除もしくは政党等寄附金特別控除の対象となります。
実際の適用にあたっては、以下[解説]をご確認ください。

[解説]
1.個人が政党へ寄附等をした場合の取扱いの概要
所得税法上、個人が政治活動に関する寄附を行った場合において、寄附金の領収書等を確定申告書に添付して提出すること等の要件を満たすときは、その寄附金額のうち一定額をその年分の所得から控除することができます。
これを寄附金控除といいます。この寄附金控除の金額は、下記の算式によって求められます。

◆寄附金控除の算式
 次のイ、ロのいずれか低い金額-2,000円=寄附金控除額

  イ その年に支出した特定寄附金の額の合計額
  ロ その年の総所得金額等の40%相当額

また、個人が平成31年12月31日までに支払った政治活動に関する寄附金のうち、政治資金規正法に規定する政党など一定の団体へ寄附したものについては、上記1.の寄附金控除に代えて、以下の算式で計算した政党等寄附金特別控除額について、税額控除を受けることができます。

◆政党等寄附金特別控除額の算式

{(その年に支払った政党等寄附金の合計額)-2,000円}×30%=政党等寄附金特別控除額
 ※百円未満切り捨て。その年分の所得税額の25%相当額を限度とする。

このため、所得税法上の寄附金の規定の適用を受けられる政党等への寄附等を行った場合には、上記のとおり、寄附金控除(所得控除)と政党等寄附金特別控除(税額控除)のうち、いずれか有利な方を選択して、所得税の確定申告を行うこととなります。

2.寄付金控除の対象とならないもの
政治活動に関する支出であっても、政治資金パーティーのパーティー券を購入した費用は、政治資金パーティーの対価として支払うものであることから、寄附金には該当しません。

また、政党の後援会費は、後援会における一定の規約等に基づいて、その債務の履行として継続的、定期的に納入する金銭であることから、こちらも寄附金には該当しません。

したがって、政治資金パーティー券の購入費用と政党後援会費のいずれも、所得税法上の寄附金控除の対象にはならないこととなります。

このように、政党等へ寄附や政治献金を行った場合には、個人の所得税額を軽減できる場合がありますので、ぜひ当事務所へご相談ください。
[根拠法令等]
 所法78、120、262、所規47の2、措法41の18、措令26の27の3、措規19の10の3、政治資金規正法3など

《税務質疑応答》国から補助金を受給した場合の課税関係について

代表ブログ,税務質疑応答 | 2019年1月11日 金曜日 13:01

Q. 
私は製造業の会社を経営しています。
このたび、設備投資に関して国の補助金を受給したのですが、この補助金収入は会社の法人税の課税対象となるのでしょうか。

A. 
会社が国等から受給した補助金については、原則的に法人税の課税対象となります。

[解説]
1.法人税法上の補助金の課税関係
 法人税法では、「内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上その事業年度の益金の額に算入すべき金額は、別段の定めがあるものを除き、資産の販売、有償又は無償による資産の譲渡又は役務の提供、無償による資産の譲受けその他の取引で資本等取引以外のものに係るその事業年度の収益の額とする。」と定められています。

 大まかに言いますと、「<資本等取引>以外の収益は、原則的に、法人の所得として法人税が課税される」ということです。

 この「資本等取引」とは、①法人の資本金等の額の増加又は減少を生ずる取引、②法人が行う利益又は剰余金の分配、③残余財産の分配又は引渡し、すなわち、「会社の資本金額を増減させたり、株主に配当などを行ったりすること」を指します。

 補助金収入はその資本等取引には該当しないため、補助金収入は、原則的に法人税法上の益金として法人税の課税所得に算入されることになります。

2.補助金に対する法人税の課税を繰り延べるための方法
 国等から受給した補助金に関する法人税法上の原則的な課税関係は上記1.のとおりです。
 しかし、会社が設備投資に関して国等から補助金を受給した場合に、その補助金収入に対して法人税が課税されると、補助金による資産の取得が困難となってしまいます。これでは補助金本来の目的を達成できなくなってしまうため、法人税法には「圧縮記帳」という制度が設けられています。

 この圧縮記帳とは、設備等の購入金額から補助金の額を差し引いた後の金額を購入価格とする税法上の技術的な処理のことです。

 圧縮記帳の適用を受けた事業年度においては、補助金の額相当額を法人税の課税所得から差し引くため、発生した補助金収入に対する法人税の課税を、翌年度以降に繰り延べることが可能となります。

 ただし、翌年度以降は圧縮記帳後の設備等の購入金額をもとに固定資産の減価償却が行われるため、その設備等についての各事業年度の減価償却費は減少します。このため、翌年度以降の課税所得は、圧縮記帳を行わなかった場合と比べて増加することになります。

 したがって、圧縮記帳は永久的に税額を減少させるのではなく、一時的な課税の繰り延べであることにご留意ください。

 最近ではいわゆる「ものづくり補助金」や「IT導入補助金」など、設備投資に関して受給可能な補助金が多数登場しています。それらの補助金は、設備投資の資金源としては大いに有用ですが、その税務上の処理まで考慮しておかないと、思わぬ税負担が生じる可能性があります。

 また、圧縮記帳を行った場合と行わなかった場合とでは、各事業年度の税負担に差額が生じます。設備投資後の納税計画や資金繰り計画についても、あわせてご相談いただくとよいでしょう。
[根拠法令等]
 法法22、42、43、44など

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