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《27年税制改正大綱 (地方税関係)》

ニュース&トピックス | 2015年1月7日 水曜日 12:01

 〔地方税〕
 
 1.個人住民課税
 (1)金融証券税制 個人所得課税の項目参照。
 (2)住宅土地税制
  ① 個人住民税における住宅借入金等特別税額控除について適用期限(平成29年12月31日)を
   平成31年6月30日まで1年6月延長する。
    また、この措置による個人住民税の減収額は、全額国費で補填する。
  ② 福島復興再生特別措置法の改正を前提に、次の措置を講ずる。
   1) 一団地の福島復興再生拠点市街地形成施設(仮称)に係る都市計画事業により土地等が
    買い取られる場合には、収用交換等の場合の譲渡所得の5,000万円特別控除等を適用する。
   2) 収用交換等の場合の譲渡所得の5,000万円特別控除等に係る簡易証明制度の対象に、都市
    計画が定められている一団地の福島復興再生拠点市街地形成施設の整備に関する事業の用
    に供する土地等を加える。
  ③ 大深度地下の公共的使用に関する特別措置法に基づく同法の大深度地下の使用の認可を受
   けた事業と一体的に施行される事業(当該認可を受けた事業に係る事業計画に定められたも
   のに限る。)により設置される施設又は工作物(当該事業計画に係る事業計画書に記載され
   たものに限る。)の所有を目的とした地下についての上下の範囲を定めた借地権の設定がさ
   れた場合において、その設定の対価として支払を受ける金額が、その土地の価額の2分の1
   に相当する金額に、地表からその土地に係る当該大深度地下の深さまでの距離のうちに借地
   権の設定される最も浅い部分の深さから当該大深度地下の深さまでの距離の占める割合を乗
   じて計算した金額の10分の5に相当する金額を超えるときは、その設定の対価に係る所得を
   譲渡所得として課税することとする。
  (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に行う借地権の設定について適用する。
  ④ 国家戦略特別区域法の改正を前提に、優良住宅地の造成等のために土地等を譲渡した場合
   の長期譲渡所得の課税の特例の適用対象に、国家戦略特別区域内における同法の認定区域計
   画に定められた特定事業に係る再開発事業(施行区域の面積が 500㎡以上であること等の一
   定の要件を満たすものに限る。)を行う民間事業者に対する土地等の譲渡で当該譲渡に係る
   土地等が当該再開発事業の用に供されるものを加える。
  ⑤ 沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法の改正を
   前提に、同法の買取協議について次の改正が行われた後も引き続き、同法の買取協議に基づ
   き土地を譲渡した場合の 5,000万円特別控除を適用する。
   1) 沖縄県における駐留軍用地跡地の有効かつ適切な利用の推進に関する特別措置法に基づ
    き指定された特定駐留軍用地跡地(仮称)を買取協議の対象に加える。
   2) 買取協議の対象となる土地の面積要件を市町村条例により下限なく引下げ可とする。
  ⑥ 特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除について、次
   の措置を講ずる。
   1) 特定の民間住宅地造成事業のために土地等を譲渡した場合の適用期限を3年延長する。
   2) 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関す
    る法律等の施行による権限の移譲に伴い、適用対象となる国土利用計画法の規制区域に所
    在する土地等が同法の規定により買い取られた場合における個人住民税の申告書に添付す
    べき書類を、都道府県知事又は指定都市の長(現行:都道府県知事)のその土地等を同法
    の規定に基づき買い取ったものである旨を証する書類とする。
  ⑦ 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備備に関す
   る法律等の施行による権限の移譲に伴い、短期所有土地の譲渡等をした場合の土地の譲渡等
   に係る事業所得等の課税の特例の適用除外措置の対象である都市計画法の開発許可を受けた
   個人による譲渡について、国土利用計画法の規制区域に所在する土地等を同法の許可を受け
   て譲渡をした場合における個人住民税の申告書に添付すべき書類を、都道府県知事又は指定
   都市の長(現行:都道府県知事)のその許可に係る通知の文書の写しとする。
 
 (3)ふるさと納税制度
   個人住民税における都道府県又は市区町村に対する寄附金に係る寄附金税額控除(ふるさと
  納税)について、次の措置を講ずる。
  ① 特例控除額の控除限度額を、個人住民税所得割額の2割(現行1割)に引き上げる。
  (注)上記の改正は、平成 28年度分以後の個人住民税について適用する。
  ② ①とあわせて、ふるさと納税について、当該寄附金が経済的利益の無償の供与であること、
   当該寄附金に通常の寄附金控除に加えて特例控除が適用される制度であることを踏まえ、豊
   かな地域社会の形成及び住民の福祉の増進に寄与するため、都道府県又は市区町村がふるさ
   と納税に係る周知、募集等の事務を適切に行うよう、都道府県及び市区町村に対して要請す
   る。
 (通知(技術的助言))
  ③ 確定申告を必要とする現在の申告手続について、当分の間の措置として、次のとおり、確
   定申告不要な給与所得者等が寄附を行う場合はワンストップで控除を受けられる「ふるさと
   納税ワンストップ特例制度」を創設する。
   1) 確定申告を行わない給与所得者等は、寄附を行う際、個人住民税課税市区町村に対する
    寄附の控除申請を寄附先の都道府県又は市区町村が寄附者に代わって行うことを要請でき
    ることとする。
   2) 1)の要請を受けた寄附先の都道府県又は市区町村は、控除に必要な事項を寄附者の個人
    住民税課税市区町村に通知することとする。
   3) この特例が適用される場合は、現行制度における都道府県又は市区町村に対する寄附金
    に係る所得税及び個人住民税の寄附金控除額の合計額の5分の2を道府県民税から、5分
    の3を市町村民税からそれぞれ控除する。(控除限度額は、①の措置を踏まえたものとす
    る。)
   4) 寄附者が確定申告を行った場合又は5団体を超える都道府県若しくは市区町村に対して
    寄附を行った場合は、上記1)及び2)にかかわらず、この特例は適用されないこととする。
   5) その他所要の措置を講ずる。
  (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に行われる寄附について適用する。
 
 2.国民健康保険税
 (1)国民健康保険税の基礎課税額等に係る課税限度額について、次のとおりとする。
  ① 基礎課税額に係る課税限度額を52万円(現行51万円)に引き上げる。
  ② 後期高齢者支援金等課税額に係る課税限度額を17万円(現行16万円)に引き上げる。
  ③ 介護納付金課税額に係る課税限度額を16万円(現行14万円)に引き上げる。
 (2)国民健康保険税の減額の対象となる所得の基準について、次のとおりとする。
  ① 5割軽減の対象となる世帯の軽減判定所得の算定において被保険者の数に乗ずべき金額を
   26万円(現行24.5万円)に引き上げる。
  ② 2割軽減の対象となる世帯の軽減判定所得の算定において被保険者の数に乗ずべき金額を
   47万円(現行45万円)に引き上げる。
 
 3.固定資産税
 (1)土地に係る固定資産税等の負担調整措置
  ① 土地に係る固定資産税の負担調整措置
   1) 宅地等及び農地の負担調整措置については、平成27年度から平成29年度までの間、商業
    地等に係る条例減額制度及び税負担急増土地に係る条例減額制度を含め、現行の負担調整
    措置の仕組みを継続する。
   2) 据置年度において簡易な方法により価格の下落修正ができる特例措置を継続する。
   3) その他所要の措置を講ずる。
  ② 土地に係る都市計画税の負担調整措置
    固定資産税の改正に伴う所要の改正を行う。
 (2)租税特別措置等
  ① 空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく必要な措置の勧告の対象となった特定空家
   等に係る土地について、住宅用地に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置の
   対象から除外する措置を講ずる。
  ② 事業所内保育事業(利用定員が6人以上)の用に供する固定資産に係る固定資産税及び都
   市計画税について、非課税とする措置を講ずる。
  ③ 家庭的保育事業、居宅訪問型保育事業又は事業所内保育事業(利用定員が1人以上5人以
   下)の用に直接供する家屋及び償却資産(他の用途に供されていないものに限る。)に係る
   固定資産税及び都市計画税について、課税標準を価格の2分の1とする措置を講ずる。
  ④ 児童福祉法の改正に伴い、同法に規定する放課後児童健全育成事業の用に供する固定資産
   に係る固定資産税及び都市計画税の非課税措置について、所要の措置を講ずる。
  ⑤ 社会福祉法人等が認定生活困窮者就労訓練事業の用に直接供する固定資産に係る固定資産
   税及び都市計画税について、課税標準を価格の2分の1とする措置を講ずる。
  ⑥ 心身障害者を多数雇用する事業所の事業主が障害者の雇用の促進等に関する法律に規定す
   る重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金等の支給を受けて取得する事業用施設に係る
   固定資産税の課税標準の特例措置の適用期限を2年延長する。
  ⑦ 市街地再開発事業の施行に伴い従前の権利者が取得する家屋に係る固定資産税の減額措置
   の適用期限を2年延長する。
  ⑧ 都市再生特別措置法に規定する認定事業者が都市再生緊急整備地域において、一定の認定
   事業により取得した公共施設及び一定の都市利便施設の用に供する家屋及び償却資産に係る
   固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置について、次のとおり見直しを行った上、
   その適用期限を2年延長する。
   1) 家屋については、価格に5分の3を参酌して2分の1以上10分の7以下の範囲内におい
    て市町村の条例で定める割合を乗じて得た額を課税標準とする。
   2) 償却資産については、価格に次の割合を乗じて得た額を課税標準とする。
    イ 大臣配分資産又は知事配分資産 5分の3
    ロ その他の資産 5分の3を参酌して2分の1以上10分の7以下の範囲内において市町
     村の条例で定める割合
  ⑨ 都市再生特別措置法に規定する認定事業者が特定都市再生緊急整備地域において、一定の
   認定事業により取得した公共施設及び一定の都市利便施設の用に供する家屋及び償却資産に
   係る固定資産税及び都市計画税の課税標準の特例措置について、次のとおり見直しを行った
   上、その適用期限を2年延長する。
   1) 家屋については、価格に2分の1を参酌して5分の2以上5分の3以下の範囲内におい
    て市町村の条例で定める割合を乗じて得た額を課税標準とする。
   2) 償却資産については、価格に次の割合を乗じて得た額を課税標準とする。
    イ 大臣配分資産又は知事配分資産 2分の1
    ロ その他の資産 2分の1を参酌して5分の2以上5分の3以下の範囲内において市町村
     の条例で定める割合
  ⑩ サービス付き高齢者向け賃貸住宅に係る固定資産税の減額措置について、税額を最初の5
   年間3分の2を参酌して2分の1以上6分の5以下の範囲内において市町村の条例で定める
   割合を減額することとした上、その適用期限を2年延長する。
 
 4.不動産取得税
 (1)事業所内保育事業(利用定員が6人以上)の用に供する不動産に係る不動産取得税について、
  非課税とする措置を講ずる。
 (2)家庭的保育事業、居宅訪問型保育事業又は事業所内保育事業(利用定員が1人以上5人以下)
  の用に直接供する家屋(他の用途に供されていないものに限る。)に係る不動産取得税につい
  て、課税標準を価格の2分の1とする措置を講ずる。
 (3)社会福祉法人等が認定生活困窮者就労訓練事業の用に直接供する不動産に係る不動産取得税
  について、課税標準を価格の2分の1とする措置を講ずる。
 (4)住宅及び土地の取得に係る不動産取得税の標準税率(本則4%)を3%とする特例措置の適
  用期限を3年延長する。
 (5)宅地評価土地の取得に係る不動産取得税の課税標準を価格の2分の1とする特例措置の適用
  期限を3年延長する。
 (6)不動産特定共同事業法に規定する特例事業者が不動産特定共同事業契約に基づき取得する一
  定の不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、用途の認定に関する規定の整
  備を行った上、その適用期限を2年延長する。
 (7)心身障害者を多数雇用する事業所の事業主が障害者の雇用の促進等に関する法律に規定する
  重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金等の支給を受けて取得する事業用施設に係る不動
  産取得税の減額措置の適用期限を2年延長する。
 (8)都市再生特別措置法に規定する認定事業者が都市再生緊急整備地域において、認定事業によ
  り取得する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、価格から控除する額を、
  当該不動産の価格の5分の1(当該割合を参酌して10分の1以上10分の3以下の範囲内におい
  て都道府県の条例で定める場合にはその割合)に相当する額とした上、その適用期限を2年延
  長する。
 (9)都市再生特別措置法に規定する認定事業者が特定都市再生緊急整備地域において、認定事業
  により取得する不動産に係る不動産取得税の課税標準の特例措置について、価格から控除する
  額を、当該不動産の価格の2分の1(当該割合を参酌して5分の2以上5分の3以下の範囲内
  において都道府県の条例で定める場合にはその割合)に相当する額とした上、その適用期限を
  2年延長する。
 (10)一定の新築のサービス付き高齢者向け賃貸住宅について、一定の新築住宅に係る不動産取
  得税の課税標準の特例措置及び一定の新築住宅の用に供する土地に係る不動産取得税の減額措
  置の床面積要件の下限を緩和する特例措置の適用期限を2年延長する。
 (11)耐震基準適合既存住宅に係る耐震基準適合要件について、築年数に係る要件を廃止する。
 
 5.事業所税
 (1)家庭的保育事業、居宅訪問型保育事業又は事業所内保育事業の用に供する施設に係る事業所
  税について、非課税とする措置を講ずる。
 (2)認定生活困窮者就労訓練事業の用に供する施設に係る事業所税について、非課税とする措置
  を講ずる。
 
 6.法人課税
 (1)外形標準課税の拡大
  ① 法人事業税の税率の改正
    資本金の額又は出資金の額(以下「資本金」という。)1億円超の普通法人の法人事業税
   の標準税率を次のとおりとし、それぞれ平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に
  開始する事業年度及び平成28年4月1日以後に開始する事業年度から適用する。
  ② 地方法人特別税の税率の改正
    資本金1億円超の普通法人の地方法人特別税の税率を次のとおりとし、それぞれ平成27年
   4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度及び平成28年4月1日以後に開
   始する事業年度から適用する。
  ③ 資本割の課税標準の見直し等
    現行の資本割の課税標準である資本金等の額が、資本金に資本準備金を加えた額を下回る
   場合、当該額を資本割の課税標準とする。
    法人住民税均等割の現行の税率区分の基準である資本金等の額に無償増減資等の金額を加
   減算する措置を講ずるとともに、当該資本金等の額が資本金に資本準備金を加えた額を下回
   る場合、当該額を均等割の税率区分の基準とする。
  ④ 付加価値割における所得拡大促進税制の導入
    平成27年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する事業年度に国内雇用者に対し
   て給与等を支給する法人について、その法人の雇用者給与等支給増加額(雇用者給与等支給
   額から基準雇用者給与等支給額を控除した金額)の基準雇用者給与等支給額に対する割合が
   3%以上(平成28年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する事業年度については
   4%以上、平成29年4月1日から平成30年3月31日までの間に開始する事業年度については
   5%以上)であるとき(次のイ及びロの要件を満たす場合に限る。)は、その雇用者給与等
   支給増加額を付加価値割の課税標準から控除できることとする。
   イ 雇用者給与等支給額が前事業年度の雇用者給与等支給額以上であること
   ロ 平均給与等支給額が前事業年度の平均給与等支給額を上回ること
  (注)国内雇用者、雇用者給与等支給額及び基準雇用者給与等支給額等については、法人税に
    おける雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除制度の計算の例による。
    雇用安定控除との調整等所要の措置を講ずる。
  ⑤ 法人事業税の税率の改正に伴う負担変動の軽減措置
    資本金1億円超の普通法人のうち平成27年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始
   する事業年度に係る付加価値額が40億円未満の法人について、当該事業年度に係る事業税額
   が平成27年3月31日現在の付加価値割、資本割及び所得割の税率を当該事業年度のそれぞれ
   の課税標準に乗じて計算した額を超える場合にあっては、付加価値額が30億円以下の法人に
   ついてはその超える額に2分の1の割合を乗じた額を、付加価値額が30億円超40億円未満の
   法人についてはその超える額に付加価値額に応じて2分の1から0の間の割合を乗じた額を、
   それぞれ当該事業年度に係る事業税額から控除する措置を講ずる。
    資本金1億円超の普通法人のうち平成28年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始
   する事業年度に係る付加価値額が40億円未満の法人について、当該事業年度に係る事業税額
   が平成28年3月31日現在の付加価値割、資本割及び所得割の税率を当該事業年度のそれぞれ
   の課税標準に乗じて計算した額を超える場合にあっては、付加価値額が30億円以下の法人に
   ついてはその超える額に2分の1の割合を乗じた額を、付加価値額が30億円超40億円未満の
   法人についてはその超える額に付加価値額に応じて2分の1から0の間の割合を乗じた額を、
   それぞれ当該事業年度に係る事業税額から控除する措置を講ずる。
 (2)法人住民税及び法人事業税について、欠損金の繰越控除制度等に関する国税における諸制度
  の取扱いを踏まえ、所要の措置を講ずる。
 (3)中小企業者等の試験研究を行った場合の税額控除制度(研究開発税制)について、次の見直
  しを行う。
  ① 控除税額の上限を当期の法人税額の30%(原則20%)に引き上げる措置を適用期限の到来
   をもって廃止するとともに、新たに以下の措置により控除税額の上限の総枠を当期の法人税
   額の30%とする。
  ② 特別試験研究費の額に係る税額控除を法人住民税に適用する。
  ③ 中小企業技術基盤強化税制の控除税額の上限を当期の法人税額の25%とする。
  (注)この制度の対象となる試験研究費の額には、特別試験研究費の額に係る税額控除制度の
    対象とした特別試験研究費の額を含まないこととする。
  ④ 繰越中小企業者等税額控除限度超過額に係る税額控除制度を廃止する。
 (4)中小企業者等の雇用者給与等支給額が増加した場合の税額控除制度における雇用者給与等支
  給増加割合の要件について、平成28年4月1日以後に開始する適用年度について、3%以上
  (現行5%以上)とする。
 (5)地方創生・国家戦略特区
  ① 地方拠点強化税制の創設
    地域再生法の改正を前提に、次の措置を講ずる。
   1) 地方拠点建物等を取得した場合の特別償却又は税額控除制度の創設
     地域再生法の改正法の施行の日から平成30年3月31日までの間に地域再生法の地方拠点
    強化実施計画(仮称)について承認を受けた法人が、その承認の日から2年以内に、その
    地方拠点強化実施計画に記載された建物及びその附属設備並びに構築物で、一定の規模以
    上のものの取得等をして、その事業の用に供した場合に選択適用できることとされる法人
    税の特別償却を法人住民税及び法人事業税に、税額控除を中小企業者等に係る法人住民税
    に適用する。
   2) 雇用促進税制の拡充
     中小企業者等の雇用者の数が増加した場合の税額控除制度(雇用促進税制)について、
    次の見直しを行う。
    イ 地域再生法の改正法の施行の日から平成30年3月31日までの間に地方拠点強化
      実施計画について承認を受けた中小企業者等が、その承認の日から2年以内の日を含
     む事業年度において、その地方拠点強化実施計画に従って移転又は新増設をした地域再
     生法の特定施設(仮称)である事業所における増加雇用者数(法人全体の増加雇用者数
     を上限とする。)に次の場合の区分に応じ次の金額を乗じた金額の税額控除ができる措
     置を講ずる。
     a. 現行の適用要件を満たす場合50万円
     b. 現行の適用要件のうち雇用者増加割合が10%以上であることとの要件以外の要件を
      満たす場合20万円
    (注)上記イの措置の適用を受ける場合で上記イa.に該当する場合には、現行の雇用促進
      税制の適用の基礎となる増加雇用者数から、この措置の適用の基礎となる増加雇用者
      数を控除する。
    ロ 地域再生法の改正法の施行の日から平成30年3月31日までの間に地方拠点強化
      実施計画(その法人の特定施設の地域再生法の特定地域(仮称)から同法の大都市等
     (仮称)以外の地域への移転に関するものに限る。)について承認を受けた中小企業者
     等が、その承認の日から2年以内の日を含む事業年度(以下「対象年度」という。)に
     おいて上記イの措置の適用を受ける場合には、対象年度のうちその適用を受ける事業年
     度以後の各事業年度(その特定施設である事業所における雇用者数又は法人全体の雇用
     者数が減少した事業年度以後の事業年度を除く。)において、対象年度のうち当該事業
     年度以前の各事業年度のその特定施設である事業所における増加雇用者数の合計数に30
     万円を乗じた金額の税額控除ができる措置を講ずる。
   (注)上記ロの措置は、事業主都合による離職者がある場合及び風俗営業等を行っている場
     合には、適用しない。
      ただし、上記イ及びロによる控除税額は、当期の法人税額の 30%から現行の雇用促進
     税制による控除税額と上記①の税額控除制度による控除税額との合計額を控除した残額
     を上限とする。
  ② 国家戦略特別区域において機械等を取得した場合の特別償却制度等について、国家戦略特
   別区域法令の改正を前提に、次の見直しを行う。
   1) 特定中核事業に革新的な情報サービスを活用した農業の生産性向上に係る研究開発に関
    する事業を加える。
   2) 特定中核事業以外の事業にインターナショナルスクールの整備に関する事業を加えた上、
    対象資産にその事業の用に供される貸付用の建物等を加える。
 
 7.その他の租税特別措置等
 (1)電気供給業を行う法人の事業税の課税標準である収入金額を算定する場合において控除され
  る収入金額の範囲に、一般送配電事業者の収入金額のうち、原子力発電における使用済燃料の
  再処理等のための積立金の積立て及び管理に関する法律に規定する特定実用発電用原子炉設置
  者に対して、同法の施行の日までの特定実用発電用原子炉の運転に伴って生じた使用済燃料の
  再処理等に要する費用に充てるため積み立てるべき金銭として交付すべき金額に相当する金額
  を追加する課税標準の特例措置を4年間に限り講ずる。
 (2)国内の設備投資額が増加した場合の機械等の特別償却又は税額控除制度は、適用期限の到来
  をもって廃止する。
 (3)貿易保険法の改正により独立行政法人日本貿易保険が特殊会社化されることを前提に、特殊
  会社について、次の措置を講ずる。
  1) 法人事業税について、保険業と同様の課税方式とし、課税標準である収入金額は、各事業
   年度の正味収入保険料に 100分の15を乗じて得た金額とする。
  2) その他所要の措置を講ずる。
 (4)国税における諸制度の取扱い等を踏まえ、その他所要の措置を講ずる。
 
 8.車体課税の見直し
 <自動車取得税>
 (1)排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車(新車に限る。の取得に対して
  課する自動車取得税に係る特例措置(いわゆる「自動車取得税のエコカー減税」)について、
  次の見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
  ① 自動車取得税を非課税とし、又はその税率を80%若しくは60%軽減する自動車に係る燃費
   性能に関する要件を次のとおりとする。
 
   イ 乗用車
現 行 改正案
平成27年度燃費基準値より20%以上
燃費性能の良いもの 平成32年度燃費基準値より20%以上
燃費性能の良いもの
平成27年度燃費基準値より10%以上
燃費性能の良いもの 平成32年度燃費基準値より10%以上
燃費性能の良いもの
平成27年度燃費基準を満たすもの 平成32年度燃費基準を満たすもの

   ロ バス・トラック(車両総重量が2.5t以下のもの)
現 行 改正案
平成27年度燃費基準値より20%以上
燃費性能の良いもの 平成27年度燃費基準値より25%以上
燃費性能の良いもの
平成27年度燃費基準値より10%以上
燃費性能の良いもの 平成27年度燃費基準値より20%以上
燃費性能の良いもの
平成27年度燃費基準を満たすもの 平成27年度燃費基準値より15%以上
燃費性能の良いもの

   ハ バス・トラック(車両総重量が2.5tを超えるもの)
現 行 改正案
平成27年度燃費基準値より10%以上
燃費性能の良いもの 平成27年度燃費基準値より15%以上
燃費性能の良いもの
平成27年度燃費基準値より5%以上
燃費性能の良いもの 平成27年度燃費基準値より10%以上
燃費性能の良いもの
平成27年度燃費基準を満たすもの 平成27年度燃費基準値より5%以上
燃費性能の良いもの

  ② 次に掲げる自動車(①の自動車を除く。)に係る自動車取得税の税率を40%軽減する。
   イ 乗用車及び車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする
    自動車に限る。)
   ロ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成21年排出ガス規制(揮発油
    を内燃機関の燃料とする自動車にあっては、平成17年排出ガス規制)に適合し、かつ、平
    成21年排出ガス基準値より10%以上(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車にあっては、
    平成17年排出ガス基準値より75%以上)窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平
    成27年度燃費基準を満たすもの
   ハ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合す
    る自動車(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車にあっては、平成17年排出ガス規制に適
    合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より50%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車)
    のうち、平成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの
   ニ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、
    平成21年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成
    27年度燃費基準を満たすもの(軽油を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
   ホ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合する自動車
    のうち、平成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料
    とする自動車に限る。)
  ③ 乗用車及び車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
   かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
   平成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自
   動車に限り、①及び②の自動車を除く。)に係る自動車取得税の税率を20%軽減する。
 (2)排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さい自動車(新車を除く。)の取得に対し
  て課する自動車取得税の課税標準の特例措置について、次の見直しを行った上、その適用期限
  を2年延長する。
  ① 取得価額から45万円を控除する自動車に係る燃費性能に関する要件を次のとおりとする。
   イ 乗用車
現 行 改正案
平成27年度燃費基準値より20%以上
燃費性能の良いもの 平成32年度燃費基準値より20%以上
燃費性能の良いもの

   ロ バス・トラック(車両総重量が2.5t以下のもの)
現 行 改正案
平成27年度燃費基準値より20%以上
燃費性能の良いもの 平成27年度燃費基準値より25%以上
燃費性能の良いもの

   ハ バス・トラック(車両総重量が2.5tを超えるもの)
現 行 改正案
平成27年度燃費基準値より10%以上
燃費性能の良いもの 平成27年度燃費基準値より15%以上
燃費性能の良いもの

  ② 次に掲げる自動車(①の自動車を除く。)について、取得価額から35万円を控除する。
   イ 乗用車で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上
    窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成32年度燃費基準値より10%以上燃費性
    能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
   ロ 車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成
    17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27年
    度燃費基準値より20%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車に
    限る。)
   ハ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする
    自動車に限る。)
   ニ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より50%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成27年度燃費基準値より15%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする
    自動車に限る。)
   ホ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、平
    成21年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27
    年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料とする自動車
    (電力併用自動車に限る。)に限る。)
   ヘ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合する自動車の
    うち、平成27年度燃費基準値より15%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料と
    する自動車(電力併用自動車に限る。)に限る。)
  ③ 次に掲げる自動車(①及び②の自動車を除く。)について、取得価額から25万円を控除す
   る。
   イ 乗用車で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上
    窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成32年度燃費基準を満たすもの(揮発油
    を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
   ロ 車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成
    17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27年
    度燃費基準値より15%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車に
    限る。)
   ハ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする
    自動車に限る。)
   ニ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より50%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いもの
   ホ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、平
    成21年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27
    年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料とする自動車
    (電力併用自動車に限る。)に限る。)
   ヘ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合する自動車の
    うち、平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料と
    する自動車(電力併用自動車に限る。)に限る。)
  ④ 次に掲げる自動車(①から③までの自動車を除く。)について、取得価額から15万円を控
   除する。
   イ 乗用車及び車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成27年度燃費基準値より10%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする
    自動車に限る。)
   ロ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成 27年度燃費基準を満たすもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動車に限る。)
   ハ 車両総重量が2.5tを超え3.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、
    かつ、平成17年排出ガス基準値より50%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、
    平成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの
   ニ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、平
    成21年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平成27
    年度燃費基準を満たすもの(軽油を内燃機関の燃料とする自動車(電力併用自動車に限る。)
    に限る。)
   ホ 車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックで平成21年排出ガス規制に適合する自動車の
    うち、平成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの(軽油を内燃機関の燃料と
    する自動車(電力併用自動車に限る。)に限る。)
  ⑤ 乗用車及び車両総重量が2.5t以下のバス・トラックで平成17年排出ガス規制に適合し、か
   つ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車のうち、平
   成27年度燃費基準値より5%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする自動
   車に限り、①から④までの自動車を除く。)について、取得価額から5万円を控除する。
 (3)その他所要の措置を講ずる。
 
 (租税特別措置等)
 (1)公共共交通移動等円滑化基準に適合したノンステップバス及びリフト付きバス並びにユニバー
  サルデザインタクシー(新車に限る。)に係る自動車取得税の課税標準の特例措置の適用期限
  を2年延長する。
 (2)衝突被害軽減制動制御装置を装備した自動車に係る自動車取得税の課税標準の特例措置につ
  いて、次の見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
  ① 次に掲げる自動車で車両安定性制御装置(横滑り及び転覆に対する安全性の向上を図るた
   めの装置をいう。②及び③において同じ。)及び衝突被害軽減制動制御装置(衝突に対する
   安全性の向上を図るための装置をいう。②及び③において同じ。)を装備したものに係る自
   動車取得税について、当該自動車(新車に限る。)の取得が平成29年3月31日(車両総重量
   が20tを超え22t以下のトラック(トラクタ及びトレーラーを除く。①から③までにおいて
   同じ。)にあっては、平成28年10月31日)までの間に行われたときは、その取得価額から
   525万円を控除する。
   イ 車両総重量が5tを超え12t以下のバス等(専ら人の運送の用に供する自動車で乗車定
    員10人以上のもの(立席を有するものを除く。)をいう。③において同じ。)
   ロ 車両総重量が3.5tを超え22t以下のトラック
  ② 車両安定性制御装置及び衝突被害軽減制動制御装置を装備した車両総重量が20tを超え22t
   以下のトラックに係る自動車取得税について、当該自動車(新車に限る。)の取得が平成28
   年11月1日から平成29年3月31日までの間に行われたときは、その取得価額から350万円を
   控除する。
  ③ 次に掲げる自動車で車両安定性制御装置又は衝突被害軽減制動制御装置のいずれか一方の
   装置(車両総重量が5t以下のバス等にあっては、衝突被害軽減制動制御装置)を装備した
   ものに係る自動車取得税について、当該自動車(新車に限る。)の取得が平成29年3月31日
   (車両総重量が20tを超え22t以下のトラックにあっては、平成28年10月31日)までの間に
   行われたときは、その取得価額から350万円を控除する。
   イ 車両総重量が12t以下のバス等
   ロ 車両総重量が3.5tを超え22t以下のトラック
 (3)独立行政法人労働安全衛生総合研究所と独立行政法人労働者健康福祉機構の統合に伴い、統
  合法人が承継する自動車に係る自動車取得税について、非課税とする措置を講ずる。
 (4)国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構、国立研究開発法人農業生物資源研究所、
  国立研究開発法人農業環境技術研究所及び独立行政法人種苗管理センターの統合に伴い、統合
  法人が承継する自動車に係る自動車取得税について、非課税とする措置を講ずる。
 (5)独立行政法人水産大学校と国立研究開発法人水産総合研究センターの統合に伴い、統合法人
  が承継する自動車に係る自動車取得税について、非課税とする措置を講ずる。
 (6)独立行政法人日本原子力研究開発機構が行う量子科学技術に関する研究開発業務の移管に伴
  い、独立行政法人放射線医学総合研究所が独立行政法人日本原子力研究開発機構から承継する
  自動車に係る自動車取得税について、非課税とする措置を講じる。
 (7)国立研究開発法人海上技術安全研究所、国立研究開発法人港湾空港技術研究所及び国立研究
  開発法人電子航法研究所の統合に伴い、統合法人が承継する自動車に係る自動車取得税につい
  て、非課税とする措置を講ずる。
 (8)独立行政法人航海訓練所と独立行政法人海技教育機構の統合に伴い、統合法人が承継する自
  動車に係る自動車取得税について、非課税とする措置を講ずる。
 (9)自動車検査独立行政法人と独立行政法人交通安全環境研究所の統合に伴い、統合法人が承継
  する自動車に係る自動車取得税について、非課税とする措置を講ずる。
 
 <軽自動車税>
 (1)平成27年4月1日から平成28年3月31日までに新規取得した四輪以上及び三輪の軽自動車
  (新車に限る。)で、排出ガス性能及び燃費性能の優れた環境負荷の小さいものについて、当
  該取得をした日の属する年度の翌年度(平成28年度)分の軽自動車税の税率を軽減する特例措
  置(いわゆる「軽自動車税のグリーン化特例(軽課)」)を、次のとおり講ずる。
   なお、本特例措置は、自動車税・軽自動車税における環境性能割の導入の際に自動車税のグ
  リーン化特例(軽課)とあわせて見直す。
  ① 電気自動車及び天然ガス自動車(平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、平成21年排出
   ガス基準値より10%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの。)について、税率を概ね100分
   の75軽減する。

   イ 四輪以上  乗用・自家用   2,700円
           乗用・営業用   1,800円
           貨物用・自家用  1,300円
           貨物用・営業用  1,000円
   ロ 三輪             1,000円

  ② 平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物
   等の排出量が少ないもののうち、乗用のものについては平成32年度燃費基準値より20%以上
   燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機関の燃料とする軽自動車に限る。)について、貨物用
   のものについては平成27年度燃費基準値より35%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃機
   関の燃料とする軽自動車に限る。)について、税率を概ね100分の50軽減する。

   イ 四輪以上  乗用・自家用   5,400円
           乗用・営業用   3,500円
           貨物用・自家用  2,500円
           貨物用・営業用  1,900円
   ロ 三輪             2,000円

  ③ 平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物
   等の排出量が少ないもののうち、乗用のものについては平成32年度燃費基準を満たすもの
   (揮発油を内燃機関の燃料とする軽自動車に限り、②の軽自動車を除く。)について、貨物
   用のものについては平成27年度燃費基準値より15%以上燃費性能の良いもの(揮発油を内燃
   機関の燃料とする軽自動車に限り、②の軽自動車を除く。)について、税率を概ね100分の
   25軽減する。
 
   イ 四輪以上  乗用・自家用   8,100円
           乗用・営業用   5,200円
           貨物用・自家用  3,800円
           貨物用・営業用  2,900円
   ロ 三輪             3,000円

 (2)平成27年度分以後の年度分について適用することとされている原動機付自転車及び二輪車に
  係る税率について、適用開始を1年間延期し、平成28年度分以後の年度分について適用するこ
  ととする。
 (3)その他所要の措置を講ずる。
 
 9.その他
 (1)地方消費税の清算基準
  ① 消費に相当する額の75%のウェイトを占める小売年間販売額及びサービス業対個人事業収
   入額のうち、サービス業対個人事業収入額について、サービス業基本調査に基づき定める額
   から、経済センサス活動調査のサービス業に係る部分(「サービス関連産業B」(「情報通
   信業」、「土地売買業」、「土地賃貸業」、「貸家業、貸間業」、「旅行業」及び「競輪・
   競馬等の競走場、競技団」を除く。)及び「医療、福祉」(「社会保険事業団体」を除く。))
   に基づき定める額に変更する。
  ② 消費に相当する額の25%のウェイトを占める人口及び従業者数について、その割合を1:1
   から3:2に変更する。
 (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に行われる地方消費税の清算について適用する。
 
 (2)国際課税
   個人住民税、法人住民税及び事業税について、国際課税原則の帰属主義への変更の円滑な実
  施に関する国税における諸制度の取扱いを踏まえ、所要の措置を講ずる。
 (注)上記の改正は、平成28年4月1日以後に開始する事業年度分の法人住民税及び事業税並び
   に平成30年度分以後の個人住民税について適用する。
 
 (3)納税環境整備
  ① 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(以下「番号利
   用法」という。)の改正に併せて地方税法を改正し、銀行等に対し、個人番号及び法人番号
   (以下「マイナンバー」という。)によって検索できる状態で預貯金情報を管理する義務を
   課すこととする。
  (注1)番号利用法の改正により、預金保険・貯金保険においてマイナンバーが利用できるよ
     うになるとともに、社会保障給付関係法、預金保険・貯金保険関係法令の改正により、
     社会保障給付事務や預金保険・貯金保険事務において、マイナンバーが付された預貯金
     情報の提供を求めることができることとなる。
  (注2)上記の改正は、内閣官房が提出を予定している高度な情報通信技術の活用の進展に伴
     う個人情報の保護及び有用性の確保に資するための個人情報の保護に関する法律等の一
     部を改正する法律案(仮称)において一括して行われ、同法律案に規定する施行の日か
     ら適用される。
  ② 猶予制度
    地方税法総則に定める猶予制度について、納税者の負担の軽減を図るとともに、早期かつ
   的確な納税の履行を確保する観点から、納税者の申請に基づく換価の猶予制度を創設するな
   ど次の措置を講ずる。その際、地方分権を推進する観点や、地方税に関する地域の実情が様
   々であることを踏まえ、換価の猶予に係る申請期限など一定の事項については、各地域の実
   情等に応じて条例で定める仕組みとする。
   1) 換価の猶予の特例(申請)の創設
    イ 地方団体の長は、滞納者につき地方税を一時に納付することによりその事業の継続又
     はその生活の維持を困難にするおそれがあると認められる場合において、その者が納税
     について誠実な意思を有すると認められるときは、その地方税の納期限から地方団体の
     条例で定める期間の末日までにされたその者の申請に基づき、1年以内の期間を限り、
     その納付すべき地方税(徴収猶予の適用を受けているものを除く。)につき滞納処分に
     よる財産の換価を猶予することができることとする。ただし、その申請に係る地方税以
     外の当該地方団体の地方税(猶予の申請中の地方税及び一定の猶予中の地方税を除く。)
     その他地方税以外の債権の滞納がある場合その他の地方団体が条例で定める場合には、
     適用しないものとすることができることとする。
    ロ 上記イの換価の猶予をする場合には、その猶予に係る地方税(その納付を困難とする
     金額として、滞納地方税の額から納付可能な額を控除した一定の額を限度とする。)の
     納付については、その猶予に係る金額をその猶予期間内において、地方団体の条例で定
     めるところにより分割して納付させるものとする。この場合は、滞納者の財産の状況そ
     の他の事情からみて、分割して納付させるそれぞれの金額が合理的かつ妥当なものとな
     るようにしなければならないこととする。
    ハ 地方団体の長は、上記イの換価の猶予をした場合において、その猶予をした期間内に
     その猶予をした金額を納付することができないやむを得ない理由があると認めるときは、
     滞納者の申請に基づき、その期間を延長(当初の猶予期間と併せて2年間を限度)する
     ことができることとする。
    ニ 換価の猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請をしようとする者は、次の事項そ
     の他の地方団体の条例で定める事項を記載した申請書に、財産目録、担保の提供に関す
     る書類その他の地方団体の条例で定める書類を添付した上で提出しなければならないこ
     ととする。
     ・ 地方税を一時に納付することによりその事業の継続若しくはその生活の維持が困難
      となる事情の詳細又は猶予期間を延長する場合のその期間内に納付することができな
      い理由
     ・ 納付を困難とする金額及び猶予を受けようとする期間
     ・ 上記の他、延滞金の軽減については換価の猶予(職権)と同様とし、担保の徴取基
      準、猶予の申請手続(猶予の不許可事由、申請に係る補正の手続等、猶予の取消事由)
      については、見直し後の徴収猶予(下記2)イ及びニからヘまでを参照)と同様とする。
     (注)上記の改正は、平成 28年4月1日以後に納期限が到来する地方税について適用す
       る。
   2) 徴収猶予及び換価の猶予(職権)の見直し
    イ 担保の徴取基準の見直し
      地方団体の条例で定める場合には担保を不要とする。
    ロ 納付方法の見直し
     ・ 徴収猶予をする場合その猶予に係る金額をその猶予期間内において、地方団体の条
      例で定めるところによりその者の財産の状況その他の事情からみて合理的かつ妥当な
      ものに分割して納付させることができることとする。
     (注)法人の事業税に係る徴収猶予の納付方法についても同様とする。
     ・換価の猶予をする場合 上記1)ロと同様とする。
    ハ 申請・添付書類の整備
     ・ 徴収猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請をしようとする者は、その猶予の
      種類等に応じ、猶予該当事情の詳細、猶予を受けようとする金額・期間その他の地方
      団体の条例で定める事項を記載した申請書に、猶予該当事実を証するに足りる書類、
      担保の提供に関する書類その他の地方団体の条例で定める書類を添付(災害等による
      徴収猶予の場合で提出が困難な場合を除く。)した上で提出しなければならないこと
      とする。
     ・ 換価の猶予(その猶予期間の延長を含む。)をする場合において、地方団体の長は、
      必要があると認めるときは、財産目録、担保の提供に関する書類その他の地方団体の
      条例で定める書類又は分割納付計画書の提出を求めることができることとする。
    ニ 猶予の不許可事由の整備
      地方団体の長は、徴収猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請があった場合にお
     いて、次のいずれかに該当するときは、その猶予を認めないことができることとする。
     ・ 滞納者の財産につき強制換価手続が開始された場合等一定の場合において、その者
      がその猶予に係る地方税を猶予期間内に完納することができないと認められるとき
     ・ 申請に係る事項についての徴税吏員の質問に対して答弁せず、又は検査を拒み、妨
      げ、若しくは忌避したとき
     ・ 不当な目的で猶予の申請がなされたとき、その他その申請が誠実にされたものでな
      いとき
     ・ 上記の他、地方団体の条例で定める場合に該当するとき
    ホ 申請に係る補正の手続等
      提出された申請書若しくは必要な添付書類についてその記載に不備があった場合又は
     必要な添付書類の提出がなかった場合には、地方団体の長はこれらの書類の訂正又は提
     出を申請者に請求することができることとする。
      この場合において、請求後地方団体の条例で定める期間内にこれらの書類について訂
     正又は提出がされなかった場合には、徴収猶予(その猶予期間の延長を含む。)の申請
     は取り下げたものとみなすこととする。
    ヘ 猶予の取消事由の整備
      猶予の取消し(猶予期間の短縮を含む。)の事由について、次の場合をその対象に加
     える。
     ・ 上記ロにより定めた分割納付の方法により地方税を納付しないとき
      (地方団体の長がやむを得ない理由があると認めるときを除く。)
     ・ 新たにその猶予に係る地方税以外の当該地方団体の地方税その他地方団体の条例で
      定める債権を滞納したとき(地方団体の長がやむを得ない理由があると認めるときを
      除く。)
     ・ 偽りその他不正な手段により猶予の申請がされ、その申請に基づき猶予をしたこと
      が判明したとき
     ・ 上記の他、地方団体の条例で定める場合に該当するとき
    ト 徴収猶予の申請に関する調査に係る質問検査権の規定を整備する。
   (注)上記の改正は、平成28年4月1日以後に申請される徴収猶予又は同日以後にされる
     換価の猶予について適用する。
  ③ 個人住民税等における還付加算金の起算日の見直し
    所得税の申告に基因して個人住民税及び個人事業税の減額賦課決定が行われた場合等に生
   じる過納金に係る還付加算金の起算日について、所得税の還付加算金の起算日と同様の扱い
   とする。
  (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に還付のため支出を決定し又は充当する過納金に
    加算すべき金額について適用する。
 
 (4)その他
  ① 複数の税務代理人がある場合の調査の事前通知について、納税者本人が代表となる税務代
   理人を税務代理権限証書に記載して定めたときは、これらの税務代理人への事前通知は、そ
   の代表となる税務代理人に対してすれば足りることとする。
  (注)上記の改正は、平成27年7月1日以後に行う事前通知について適用する。
  ② 期限後に申告書が提出された場合において、期限内に申告書を提出する意思があったと認
   められるものにつき不申告加算金を課さないこととする制度について、適用対象となる申告
   書の提出期限を、法定の申告書の提出期限から1月以内(現行:2週間以内)に延長する。
  (注)上記の改正は、平成27年4月1日以後に申告書の提出期限が到来する地方税について適
    用する。

《国税庁発表》相続税の申告状況(平成25年分)について

ニュース&トピックス | 2014年12月22日 月曜日 14:12

  国税庁から、このたび、平成25年分の相続税の申告状況の発表がありました。

 ○ 平成25年分の相続税の申告状況

   平成25年分の相続税の申告状況は、死亡者数(被相続人数)、相続税が課税された被相続人数、
  課税価格及び申告税額ともに前年分より増加しました。
   なお、相続税の申告状況の具体的内容は、次のとおりです。
 
 1.死亡者数・課税対象となった被相続人数

   平成25年中(平成25年1月1日~平成25年12月31日)の死亡者数(被相続人数)は、
  1,268,436人(前年1,256,359人)で、対前年比101.0%となりました。

   また、相続税の課税対象となった被相続人数は54,421人(前年52,572人)で、対前年比
  103.5%となり、課税割合は4.3%(前年4.2%)で0.1ポイント増加しています(ちなみに、
  東京国税局管内における平成25年分の課税割合は7.4%となっています。)。

 
 2.課税価格・税額の推移

   課税価格は、11兆6,253億円(前年10兆7,827億円)で対前年比107.8%となり、相続税額
  は1兆5,367億円(前年1兆2,514億円)で対前年比122.8%となりました。

   また、これを被相続人1人当たりでみると、課税価格は2億1,362万円(前年2億0,510万円)
  で、対前年比104.2%となり、相続税額は2,824万円(前年2,380万円)で対前年比118.6%
  となり、いずれも増加しています。

 
 3.相続財産の種類別構成比

   相続財産の金額の構成比は、土地41.5%(前年45.8%)、現金・預貯金等26.0%(前年25.6
  %)、有価証券16.5%(前年12.2%)であり、現金・預貯金等及び有価証券の構成比は平成に
  入ってから最高の割合となっていますが、一方、土地の構成比は最低の割合となっています。
 
  なお、この詳細については、国税庁ホームページ>活動報告・発表・統計>報道発表資料>
 「平成25年分の相続税の申告の状況について」をご参照ください。

《国税庁発表、事前照会》持株会社を株式交換完全親法人とする株式交換における事業関連性の判定について

はじめに

  このほど国税庁は、「持株会社を株式交換完全親法人とする株式交換における事業関連性の判
 定について」に係る事前照会の回答を公表しましたので紹介します。

  事前照会の回答によれば、資本関係のない法人間における株式交換の適格判定における「事業
 関連性要件」について、当該事前照会に係る取引等の事実関係を前提とする限り、株式交換完全
 子法人の子法人事業と株式交換完全親法人の親法人事業とが相互に関連するものであり、事業関
 連性要件を満たすとして差し支えないものと考えると回答しています。

 
 【事前照会の要旨】

   A社は、平成26年6月1日に資本関係のないB社を株式交換完全子法人とする株式交換(以
  下「本件株式交換」といいます。)を行いました。

   株式交換完全親法人となるA社は、傘下の子会社の経営指導等を主な事業とする持株会社で
  あり、その子会社には小売業(百貨店等)を営む事業会社が含まれています。また、株式交換
  完全子法人であるB社は、小売業(大規模スーパー等)を営む事業会社です。

   ところで、資本関係のない法人間における株式交換の適格判定において、株式交換に係る株
  式交換完全子法人の子法人事業(当該株式交換完全子法人の当該株式交換前に営む主要な事業
  のうちのいずれかの事業をいいます。以下同じです。)と当該株式交換に係る株式交換完全親
  法人の親法人事業(当該株式交換完全親法人の当該株式交換前に営む事業のうちのいずれかの
  事業をいいます。以下同じです。)とが相互に関連するものであること(以下、この要件を
  「事業関連性要件」といいます。)が要件の一つとされています(法令4の3⑯一)。

   本件株式交換における以下の事実関係を前提とすれば、B社(株式交換完全子法人)の子法
  人事業とA社(株式交換完全親法人)の親法人事業とは、事業関連性要件を満たすものと解し
  て差し支えないか。
 
 【事前照会に係る取引等の事実関係】

  1.両社の事業内容等

    A社は、関西圏を中心基盤として百貨店等を中心に多様な小売業等を営む子会社約40社の
   発行済株式の全部を保有する持株会社です。A社は、各子会社との間に経営指導に関する包
   括的な契約を締結し、小売業等を営む各子会社の事業計画の策定、予算管理、監査などの経
   営指導のほか、A社グループ共通のシステムを活用した各子会社の資金管理、経理業務支援
   などを行い、これらの業務に充てるため子会社からその事業規模の大きさに応じて営業利益
   の3~7%相当額を収受しており、A社は単に株主としての立場のみだけでなく、小売業を
   中心としたグループの持株会社として、グループ全体の財務面、経営面などを監督する立場
   にあります。

    B社は、関西圏を中心基盤としてあらゆる種類の商品を取り扱う総合的スーパーマーケッ
   ト事業(小売業)と主に食料品を取り扱うスーパーマーケット事業(小売業)を営んでいま
   す。

    なお、A社及びB社は、本件株式交換の直前において、①事務所等の固定施設を所有し、
   ②従業者があり、③自己の名義でもって、かつ、自己の計算において事業を営んでいます。

 
  2.株式交換の目的等

    A社及びB社は、少子高齢化に伴う消費活力の減退、ネット通販の拡大を中心とする購買
   スタイルの変化等、顧客の消費動向が急速に変化するなか、市場シェアの確保、様々なニー
   ズの変化を確実に捉える商品・売場・販売チャネルの提供により、顧客からの支持をより強
   固なものとすることが急務であると認識しており、本件株式交換は、共通の理念を持つ両社
   が、関西圏という地域の中で多様な業種業態、取扱商品群を揃えた総合小売サービス業グルー
   プを構築することを目的として行うものです。

    本件株式交換による経営統合後は、両社の保有するポイントサービス制度を共通化して新
   しい顧客還元サービスを構築するほか、相互の人事交流を積極的に図りつつ、両社グループ
   の多様な店舗網による情報収集力をもとにした商品開発や物流機能の相互活用などにより、
   総合小売業グループ全体として強固な体制を構築することを目指しています。

 
  3.株式交換後の両社の事業内容

    本件株式交換後において、A社は、B社との間に経営指導に関する包括的な契約を締結し、
   B社の事業計画の策定、予算管理、監査などの経営指導を行うほか、A社グループ共通のシ
   ステムを活用した資金管理、経理業務支援など、B社に対し、小売業に係る経営指導等の事
   業を行うことを予定しています。

    他方、B社は、A社グループ共通のシステムを利用することにより、自社固有のポイント
   カードをグループ共通のポイントカードに統合するほか、A社による経営指導の下、A社の
   有する小売業のマーケティングなどに係るノウハウ等も活用して独自の商品や付加価値サー
   ビス等の提供を行うことで顧客サービスの充実を図り、B社及びA社グループ併せて約700
   万人のカード会員を軸に、顧客網、店舗ネットワーク網等を活用して、B社が営む主要な事
   業であるスーパーマーケット事業(小売業)の一層のシェア拡大に取り組むこととしていま
   す。

 
 【事前照会者の求める見解の内容及びその理由】

  1.関係法令等

  (1) 事業関連性要件について
    共同事業を営むための適格株式交換の要件を満たすためには、株式交換完全子法人の子法
   人事業と株式交換完全親法人の親法人事業とが相互に関連するものである必要があります
   (事業関連性要件)(法令4の3⑯一)。

  (2) 「相互に関連する」ものについて
    その株式交換が、次に掲げるイ及びロの要件に該当するものである場合には、株式交換完
   全子法人の子法人事業と株式交換完全親法人の親法人事業とは「相互に関連する」ものとさ
   れています(法規3①③)。

   イ 株式交換完全子法人及び株式交換完全親法人が当該株式交換の直前においてそれ
    ぞれ次に掲げる要件の全てに該当すること
    ①事務所、店舗、工場その他の固定施設を所有し、又は賃借していること
    ②従業者(役員にあっては、その法人の業務に専ら従事する者に限ります。)があること
    ③自己の名義をもって、かつ、自己の計算において事業を営んでいること

   ロ 株式交換完全子法人の子法人事業と株式交換完全親法人の親法人事業との間に、
    当該株式交換の直前において次に掲げるいずれかの関係があること
    ①子法人事業と親法人事業とが同種のものである場合における当該子法人事業と親法人事
     業との間の関係
    ②子法人事業に係る商品、資産若しくは役務又は経営資源(事業の用に供される設備、事
     業に関する知的財産権等、生産技術又は従業者の有する技能若しくは知識、事業に係る
     商品の生産若しくは販売の方式又は役務の提供の方式その他これらに準ずるものをいい
     ます。以下同じです。)と親法人事業に係るこれらのものとが同一又は類似するもので
     ある場合における当該子法人事業と親法人事業との間の関係
    ③子法人事業と親法人事業とが当該株式交換後に当該子法人事業に係る商品、資産
     若しくは役務又は経営資源と当該親法人事業に係るこれらのものとを活用して営
     まれることが見込まれている場合における当該子法人事業と親法人事業との間の
     関係
 

  2.当てはめ

  (1) 上記1(2)イの要件について
    本照会は、上記「取引等の事実関係」のとおり、B社及びA社がいずれも、本件株式交換
   の直前において、①事務所等の固定施設を所有し、②従業者があり、③自己の名義をもって、
   かつ、自己の計算において事業を営んでいることを前提としていますので、上記1(2)イの要
   件に該当します。

  (2) 上記1(2)ロ③の要件について

   イ B社及びA社は、上記「取引等の事実関係」のとおり、本件株式交換の直前において、
    それぞれ次の①及び②の事業を営んでいます。
    ①B社は、主要な事業として、あらゆる種類の商品を取り扱う総合的スーパーマーケット
     事業(小売業)と主に食料品を取り扱うスーパーマーケット事業(小売業)を営んでい
     ます(以下「B社事業」といいます。)。
    ②A社は、百貨店等を中心に多様な小売業等を営む各子会社との間に経営指導に関する包
     括的な契約を締結し、各子会社の事業計画の策定、予算管理、監査などの経営指導のほ
     か、A社グループ共通のシステムを活用した各子会社の資金管理、経理業務支援を行う
     など、小売業に係る経営指導等の事業を営んでおり、A社は小売業を営む子会社と共同
     して事業を行っているといえます(以下「A社事業」といいます。)。

   ロ 本件株式交換後において、B社とA社は、B社事業に係る商品、資産若しくは役務又は
    経営資源と、A社事業に係る商品、資産若しくは役務又は経営資源とを活用して、それぞ
    れ次の①及び②のとおり事業を営むことを予定しています。
    ①B社は、A社グループ共通のシステムを利用することにより、自社固有のポイントカー
     ドをグループ共通のポイントカードに統合するほか、A社による経営管理指導の下、A
     社の有する小売業のマーケティングなどに係るノウハウ等も活用して、事業会社として
     独自の商品や付加価値サービス等の提供を行い、顧客サービスを充実させつつ、B社及
     びA社グループの顧客網、店舗ネットワーク網等を活用して、自らが営むスーパーマー
     ケット事業の拡大を図る予定です。
    ②A社は、B社がその有する商品、店舗や従業員等を活用して小売業を営むに際し、B社
     の事業計画の策定、予算管理、監査などの経営指導を行うほか、A社グループ共通のシ
     ステムを活用した資金管理、経理業務支援など、B社に対し、小売業に係る経営指導等
     の事業を行うことを予定しています。

   ハ 以上のことから、本件株式交換の直前において、B社事業とA社事業とが、本件株式交
    換後にそれぞれの事業に係る商品、資産若しくは役務又は経営資源を活用して営まれるこ
    とが見込まれており、B社事業とA社事業の間には、上記1(2)ロ③に掲げる関係がある
    こととなります。

  (3) したがって、上記の事実関係によると、本件株式交換前に営むB社の事業とA社の
   事業は、上記1(2)イ及びロ③の要件を満たすため、本件株式交換は事業関連性要件を
   満たすとして差し支えないものと考えます。
 
 なお、詳細については「国税庁ホームページ(事前照会に対する文書回答事例)」をご参照く
 ださい。

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