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《税務質疑応答》相続時精算課税制度適用者の3年以内贈与加算の適用について

Q.

相続人甲氏が被相続人から取得したのは、生前の相続時精算課税制度の適用財産のみです。甲氏の被相続人からの生前の贈与については下記のとおりです。

 相続開始日 平成28年4月1日
 贈与日 平成28年1月10日 300万円(相続時精算課税適用)
 贈与日 平成27年2月10日 1,000万円(相続時精算課税適用)
 贈与日 平成26年3月10日 100万円(暦年課税)

平成26年の暦年課税適用の贈与100万円について、3年以内贈与の加算対象になりますか?

A.

相続又は遺贈により財産を取得した者は、相続開始前3年以内に被相続人から贈与を受けている場合には、贈与を受けた財産を含めて相続税の計算を行うこととなります(相法19①)。

例えば相続開始の日が平成28年4月1日であれば、平成25年4月1日以後に行った贈与が対象となります。

相続時精算課税制度を選択した場合には、特定贈与者(※)からの贈与のうち、相続時精算課税制度の適用を受ける年以後に贈与を受けた財産は相続により取得したものとみなされます(相法21の16①)。

そのため、ご質問の場合には、取得した財産が生前の贈与によるもののみであっても、それらの財産は相続により取得したものとみなされることとなり、平成26年3月10日に贈与を受けた財産は3年以内贈与加算の対象となります。

なお、この点については相基通19-3において、相続時精算課税適用者については、当該被相続人から相続又は遺贈により財産を取得しなかった場合であっても、3年以内贈与加算の適用があることに留意すると明示されています。

(※)特定贈与者とは、相続時精算課税制度を選択した場合において、その制度に係る贈与を行った者をいいます。

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