《国税庁発表》平成23年分 民間給与実態統計調査結果
平成23年分 民間給与実態統計調査結果
(平均給与は409万円と前年比0.7%減)
国税庁は、このほど、平成23年分の民間給与実態統計調査の結果を公表しました。
この民間給与実態統計調査は、昭和24年分以後毎年実施されており、今回で第63回目の調査と
なり、平成23年12月31日現在で民間の事業所に勤務している給与所得者(所得税の有無を問わな
い。)を対象としています。
平成23年12月31日現在の給与所得者数は、5,427万人(対前年比0.2%増)と平成22年分に比べ
て12万人の増加となっています。また、平成23年中に民間の事業所が支払った給与の総額は195兆
7,997億円(同0.7%増)と平成22年分に比べて1兆4,274億円増加しています。また、源泉徴収さ
れた所得税額は8兆780億円(同7.7%増)と平成22年分に比べて5,771億円増加し、平成19年以降
連続して減収傾向にあったものが5年ぶりに増収に転じています。
【主な調査結果】
(民間の事業所に1年を通じて勤務した給与所得者等)
1.給与所得者数等
民間の事業所に1年を通じて勤務した給与所得者数は、4,566万人と平成22年分に比べて14万
人増加(対前年比0.3%増)しています。これを男女別にみると、男性は2,731万人で2万人の
増加(同0.1%増)、また、女性は1,835万人で12万人の増加(同0.6%増)となっており、女性
の方が0.5ポイント男性を上回っています。
また、給与総額は、186兆7,459億円と平成22年分に比べて7,996億円減少(同0.4%減)して
います。これを男女別にみると、男性の給与総額は137兆5,902億円で8,556億円の減少(同0.6
%減)となっていますが、逆に、女性の給与総額は49兆1,557億円で559億円の増加(同0.1%
増)となっており、女性の給与所得者数の増加が給与総額の増加にも反映された形になってい
ます。
2.平均給与
平均給与は、409万円と平成22年分に比べて3万円の減少(対前年比0.7%減)となっており、
男女別では、男性504万円(同0.7%(4万円)の減少)、女性268万円(同0.5%(1万円)の
減少)となっています。
この平均給与の内訳をみると、「平均給料・手当」については350万円(同1.2%(4万円)の
減少)となっており、男女別では、男性428万円(同1.2%(5万円)の減少)、女性233万円
(同0.9%(2万円)の減少)となっています。また、「平均賞与」については59万円(同2.1
%(1万円)の増加)となっており、男女別では、男性76万円(同2.4%(2万円)の増加)、
女性35万円(同1.7%(1万円)の増加)となっています。
また、平均給料・手当に対する平均賞与の割合(賞与割合)は17.0%(同0.6ポイント増)となっ
ており、男女別では、男性17.7%(同0.7ポイント増)、女性15.0%(同0.4ポイント増)となっ
ています。
3.平均給与の業種別順位
平成23年分の業種別給与は、最も高かった業種が「電気・ガス・熱供給・水道業」の713万
円で、次いで「金融業、保険業」の577万円、「情報通信業」の570万円となっています。
また、最も低かった業種は「宿泊業、飲食サービス業」の230万円となっています。
4.税額
給与所得者4,566万人のうち、源泉徴収により所得税を納税している者(以下「納税者」と
いう。)は3,853万人(対前年比2.6%(99万人)の増加)で、その割合は84.4%(対前年比
1.9ポイント増)となっています。
また、その税額は7兆5,529億円(対前年比4.2%(3,056億円)の増加)で、納税者の給与
総額に占める税額の割合は4.37%(対前年比0.11ポイント増)となっています。
5.年末調整を行った者
給与所得者4,566万人のうち、年末調整を行った者は4,203万人で、その割合は92.1%となっ
ています。
このうち、配偶者控除又は扶養控除の適用を受けた者は1,406万人で、年末調整を行った者
に占める割合は33.5%となっています。
また、扶養人員のある者1人当たりの平均扶養人員は1.49人で、対前年比では0.55人の大幅
な減少となっていますが、これは、平成23年分から16歳未満の者が扶養親族の対象とならなく
なったことによるものだと思われます。
以上