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《税務質疑応答》白色申告と帳簿付けについての留意点

Q. 

私は昨年個人事業を始め、数日前に初めての青色確定申告をようやく終えました。

友人から青色申告のほうが良いと勧められたので、特に考えもなく青色申告をすることにしたのですが、正直に言って、青色申告を行うために必要な資料整理や帳簿付けが非常に煩わしいです。

白色申告だとそれらの苦労から解放されるという噂を聞いたのですが、本当でしょうか。

A.

現在は白色申告者にも記帳や書類の保存が義務付けられていますので、白色申告であればそれらを行わなくてもよいということにはなりません。

[解説]
平成25年までは、白色申告の個人事業主で、事業所得などの合計額が一定額以下の人については、帳簿付けの義務はありませんでした。

しかし、平成26年以降は、白色申告であっても全ての事業所得・不動産所得・山林所得者に対して、帳簿への記帳と記録の保存が義務化されています。

1.白色申告者が記帳すべき内容

現在の法律では、白色申告者は青色申告者と同様に、収入金額(売上げなど)や必要経費(仕入れや各種経費など)に関する事項について、帳簿に記載しなければならないこととされています。

ただし、青色申告では一定水準の記帳を行うことが求められているのに対し、白色申告では簡易な方法で記帳することが認められています。

具体的には、取引を一つ一つ記載するのではなく、日々の合計金額によって記載するなどの方法が認められています。

2.白色申告者の帳簿書類とその保存

白色申告者も青色申告者と同様に、収入金額や必要経費を記載した帳簿だけでなく、請求書や領収書などの書類も保存しなければならないこととされています。

その保存期間については、収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)については7年、それ以外の帳簿(任意帳簿)や請求書・領収書などの書類については5年と定められています。

このように、現在の制度では、昔のように白色申告者の事務処理負担が際立って少なくなるということはありません。

[根拠法令等]
所法148、232、所規102など

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