[相談]
私は会社で給与計算を担当しています。
令和6年に実施予定の定額減税について、毎月の給与から天引き(特別徴収)されている個人住民税(令和6年度分)についてどのような取り扱いとなるのか、その概要を教えてください。
[回答]
令和6年度分の個人住民税については、納税義務者(本人)、控除対象配偶者および扶養親族1人につき1万円を乗じた金額を所得割額から控除することとされており、給与からの特別徴収の場合、令和6年6月分は徴収せず、定額減税「後」の年税額を令和6年7月分~令和7年5月分の11ヶ月で均した税額を徴収することとされています。
詳細は下記解説をご参照ください。
[解説]
政府は、令和5年11月に、物価高対策・デフレ脱却のための一時的な措置として、令和6年分所得税と令和6年度分個人住民税の減税を実施することを閣議決定しました。
具体的には、納税者および配偶者を含めた扶養家族1人につき、令和6年分の所得税3万円、令和6年度分の個人住民税1万円の減税を行うこととされています。
このうち、個人住民税については、令和6年度限り(一部は令和7年度)の措置として定額減税の仕組みを設け、個人住民税所得割額から控除することとされています。
上記1.の個人住民税の定額減税のうち、令和6年度分の個人住民税については、納税義務者(本人)、控除対象配偶者および扶養親族(いずれも国内に住所を有する者に限る)1人につき1万円を乗じた金額を所得割額から控除することとされています。
また、令和7年度分の個人住民税にあっては、控除対象配偶者以外の同一生計配偶者を有する人(※)について、1万円を所得割額から控除することとされています。
※ 「控除対象配偶者以外の同一生計配偶者を有する人」とは、納税義務者本人の合計所得金額が1,000万円超で、かつ、配偶者の合計所得金額が48万円以下の人が該当します。
なお、「控除対象配偶者以外の同一生計配偶者」に係る定額減税を令和7年度分から行うことした理由としては、令和5年末時点の「控除対象配偶者以外の同一生計配偶者」の情報は納税義務者からの申告がない限り捕捉できないため、令和6年度分の個人住民税においてすべての対象者を把握し定額減税を行うことは、実務上困難であることが挙げられています。
定額減税を行った場合の令和6年度中の個人住民税の徴収方法は、給与所得に係る特別徴収の場合、令和6年6月分は徴収せず、定額減税「後」の年税額」を令和6年7月分~令和7年5月分の11ヶ月で均した税額を徴収することとされています。
[参考]
総務省自治税務局市町村税課「個人住民税の定額減税(案)に係るQ&A集」(令和6年1月29日(第1版))、国税庁「令和6年分所得税の定額減税Q&A」(令和6年2月5日)など
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