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■お気づきですか? あなたのまわりにも「電子看板」。

 駅や街中、商業施設などの屋内外を問わず、ポスターや看板に代わって画像を表示する大型のディスプレーが増えています。
 
 2年ほど前から登場し、すでに私たちの暮らしの中にごく自然に溶け込んできている、「電子看板=デジタルサイネージ(DS)」と呼ばれる映像配信システムです。

 商品の広告をはじめ、天気予報、ニュースなど、表示されるコンテンツはさまざま。また、設置場所や用途によって最新技術を駆使した色々なタイプのDSが相次いで登場しています。

 スーパーの食品売り場のレジスペースに26〜32インチの液晶デイスプレーを置いたところ、DSで広告した商品の売上げが2倍になったという“実績”も。

 滞在時間の長い美容室では、ミラー前に置く7インチのDS、「SALON TV」が20〜30代女性へ集中的なアプローチで効果を上げています。

 ショーウインドー内に設置する82インチの大型DSや、逆にネームプレートサイズの極小DSをスタッフの胸元に付けて“移動するPOP”として客とのコミュニケーション作りに活用しているパブも出現。

 単に見せるだけではなく、もう一つアクションをプラスした参加型のDSも開発されています。

 旅行取扱店など、待ち時間が長くなりがちなところでは接客カウンターに設置されたタッチパネルタイプのDSが活躍しています。待ち時間に客がディスプレー画面に触れると旅行関連の情報が取り出せる仕掛けです。同様に携帯電話ショップでも、ICリーダーが内蔵されたディスプレー画面に携帯をかざすと商品情報が得られるといった具合。

 さらに、試供品の配布機能を持たせたり、クーポンを配信したり、書店に置いてDSで“立ち読み”ができたりと、情報プラスαの機能を持ったDSが続々と出現しています。

 コンビニの「ローソン」では6月から、アサツーディ・ケイ、NTTドコモと共同出資でDS事業に乗り出します。店内から外に向けて大型ディスプレーを置き、新商品情報やイベントなど、オリジナルの“番組”を流すというもの。

 日立製作所、富士通、NECといったIT企業が、システム構築からコンテンツの制作、配信、管理など運用全般を一貫して受け持つことでいっそうの低コストが実現。導入する側はネット経由で広告のデータを送るだけで、店舗ごと、時間帯ごとといった細かなコンテンツの更新にもリアルタイムで対応可能なシステムが主流となっています。

 高い訴求力が期待できる新しいカタチのプロモーションツール「DS」―――誕生間もない媒体の割には進化のスピードも速く、このまま加速度的に導入の増加が進めば、とてつもなく巨大な市場に拡大するだけのパワーをはらんだ超有望市場といえそうです。

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