公開日:

■写真立てに“入れる”から“流す”時代へ。急拡大中、「デジタルフォトフレーム」市場。

デジカメのメモリーカードを差し込むだけで撮った写真が液晶ディスプレー上に映し出されるという“デジタル写真立て”、「デジタルフォトフレーム(DPF)」。パソコンなどが苦手な方でも簡単に操作できるとあって、いま、写真の新しい楽しみ方のツールとして急速に売上げを伸ばしています。

 日本でのDPFの登場は2006年。当時はほんの数社のメーカーが販売しているだけで、規模も1万台未満のレベルでした。消費者から見ても、家電大手が参入していなかったこともあり、マイナーな製品という印象が拭えませんでした。それでも2007年には参入メーカーも徐々に増加。販売台数も伸び、そして2008年、DPFが世の中に注目されだした絶好のタイミングで「ソニー」が参入したことで、爆発的に火が点きました。追随する参入企業も急増し、普及台数が前年の約10倍の30万台強、44億円を上回り、これをきっかけに一気に認知度も上がって、ようやく“市場”と呼べるレベルに達したのです。

 現在、DPF市場を牽引するのは「ソニー」で、販売ランキングでも常にベスト10の半数を占めるほどの圧倒的な強さを誇ります。次いで、昨年参入した「富士フイルム」や「グリーンハウス」「ドリームメーカー」などが続きます。

 売れ筋は7.0型サイズで、価格帯は5,000〜17,000円前後のものが主流。

 高画質化・低価格化が進むなか、機能的には、日々進化を続けているといっても過言ではないほどで、スライドショー、時計、アラーム、カレンダーなどを備えているのは当たり前。動画が再生できたり、3D映像が映し出せるモデル、ケータイやパソコンからDPFのメールアドレス宛てに送った写真を表示する通信機能付き。また、ネットに接続してパソコンやケータイから写真だけでなく文字まで転送できるという無線LAN対応モデルも登場。

 さらに、ミニコンポにもなるDPFやFMラジオが聞けたり、地デジを見ることができたり、ゴッホやルノワールの絵画鑑賞用まで。果ては、プリンタ機能が搭載されたものやスキャナ機能が内蔵されているものまで…。

 2009年の販売台数が100万台を突破し、わずか2年足らずの間に急速に拡大したDPF市場。結婚する友人や離れて住む両親や祖父母に贈って、子供や孫、ペットの姿を送信するといった贈答ニーズがメインのDPF。家電・インテリア・プレゼントと、3つの分野に顔を出し、ますます将来が楽しみな有望アイテムと言えそうです。

お問い合わせ
ご相談・ご質問、お気軽にお問い合わせください。
お電話でのお問い合わせ
0120-958-583
0120-958-583
受付時間:9:00~18:00(平日)
メールでのお問い合わせ
お問い合わせフォーム