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-ビジネス情報-お酒の消費量が落ちているのに伸びています!「アルコール対策飲料」

 

 二日酔いの軽減を主な目的とした機能性飲料、いわゆる「アルコール対策飲料」をめぐる市場が活発な動きを見せています。市場規模も、ここ5年間で約10倍にふくれ上がりました。

 中でも、6年前に登場し、現在も圧倒的なシェア(約90%)を誇るのが、ハウス食品の「ウコンの力」。この市場を、“ウコンエキス市場”とまで言わしめた、まさに業界の牽引車といえます。

 そもそも「ウコン(英名=ターメリック)」は、カレーパウダーの中に入っている原材料としてお馴染みのショウガ科の植物で、カレー特有の黄色はウコンによるものです。その黄色の色素成分が、肝機能を高める効果があるとされる「クルクミン」で、ウコンエキス飲料と呼ばれる製品の多くに主成分として配合されています。

 横綱「ウコンの力」に立ち向かうべく登場したのが、キリンビバレッジの「発酵ウコン」です。クルクミン30mgに加え、しじみに多く含まれるアミノ酸の一種であるオルニチンを200mg配合。肝臓への効果をより強力にアピールしています。さらにこの製品は、ウコン独特の苦味を乳酸菌発酵させることで和らげることに成功。ヨーグルトテイストですっきり飲みやすいのが特徴です。

 タレントのみのもんたさんを起用して、昨年11月、関東甲信越限定で発売されたのがロッテの「飲み友」。クルクミンや高麗人参エキスなどの他に、ロッテガム「ACUO」に使用されているルブス抽出物の成分を配合することで、飲んだあとの口臭防止効果もあるという、ロッテならではの気配り商品です。

 ウコンとは別路線を行くのは、味の素の「ノ・ミカタ」。“究極の飲みレスキュー”をうたい文句に、アルコールの解毒作用や肝機能の働きをサポートするアミノ酸(アラニン)を使った商品で、昨年4月に顆粒タイプ、年末にはドリンクタイプが発売されました。100ml缶には、しじみ600粒に相当するアラニンが配合されており、約30分で体内に吸収され、即効パワーを発揮します。

 意外なことに、中高年層よりも20〜30歳代の男女に支持されているこの市場。いまのところコンビニが販売の主戦場となっていますが、自動販売機への投入も視野に入れたボトル形状・サイズなどを採用するなど、メーカー各社は新たな販路の開拓を探っています。

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