スイカ、パスモ、エディ、ワオン…あなたは、どの「電子マネー」をお使いですか?
2001年にエディとスイカが誕生して幕を開けた日本の「電子マネー」も、2010年1月現在で、発行枚数が1億3,000万枚を突破。利用できる拠点(店舗)数は、延べ46万6,000ヵ所と、昨年比45%増、毎月1〜3万ヵ所の勢いで増え続けています。まさに国民一人1枚時代に突入した、世界に名だたる「電子マネー」大国といえます。
「電子マネー」には、プリペイド(前払い)式とポストペイ(後払い)式があります。前者の主なものには、スイカ(JR東日本)、イコカ(JR西日本)、パスモ(首都圏私鉄各社)、エディ(ビットワレット)、ナナコ(セブン&アイ・ホールディングス)、ワオン(イオン)などの6種があります。あらかじめお金をチャージ(入金)するわけですが、エディ5万円、スイカ・パスモ・ワオンが2万円、ナナコ2万9,999円と限度額が設定されています。
ポストペイ式は、利用した分だけが課金され、クレジットカード感覚で使用できます。アイディー(三井住友カード)、クイックペイ(JCB)、ピタパ(スルッとKANSAI)などがあり、タクシーや自販機などで利用されることが多い方式です。
これらの非接触ICカード型の電子マネー機能を携帯電話に活用したものが、「おサイフケータイ」と呼ばれるものです。
発行枚数のトップはエディで5,500万枚超、2位はスイカの2,800万枚超、以下、パスモ、ワオン、ナナコ、イコカと続きます。利用拠点数の1位もエディの18万4,000ヵ所。2位のスイカが8万超、以下イコカ、パスモ、ワオン、ナナコの順。
そんな「電子マネー」ですが、利用できる拠点はこれまで各種交通機関をはじめコンビニやスーパー、ファストフード店、駅ナカ店舗などに限られていましたが、最近では地方の商店街などへと急速に拡がっています。それはとりもなおさず、スイカやパスモといった鉄道系電子マネーなら交通機関以外で、またナナコ、ワオンのような流通系電子マネーならグループ店舗以外で利用可能な場所が増えているということになります。
例えば、発行枚数1,300万枚を超えるワオンの場合、全国8県の地元商店街が導入。「石見銀山WAONカード」や高松市の「めぐりんWAONカード」、また群馬県内8ヵ所のスキー場で利用できたり、長野県では「nagat(ナガット)WAONカード」を立ち上げ、地域の活性化にひと役かっています。
同様にスイカも、各地の駅周辺商店街への導入を積極的に推し進めています。
3年後には、市場規模4兆円を超えると言われるほどの巨大マーケット、「電子マネー」。運営母体の枠から飛び出して、フレキシブルに地域と連携しながら利用範囲を拡大中。今後も、全国津々浦々へと浸透していく“電子マネー・パワー”に注目です。