Q.
平成28年度の税制改正により、過去5年以内に無申告加算税や重加算税が課された者が、再び無申告加算税や重加算税が課されることとなる場合は、その税率が高くなる改正が行われました。その内容を教えてください。
A.
平成28年度税制改正において、無申告や仮装・隠ぺい等の悪質な行為を防止することを目的に、無申告加算税と重加算税制度について見直しがなされました。
この措置は繰り返しの無申告や、仮装・隠ぺい等の悪質な行為に対する措置となっています。
期限後申告書若しくは修正申告書の提出又は更正若しくは決定があった日、納税の告知若しくは納税の告知を受けることなくされた納付があった日の前日から起算して5年前の日までの間に、同じ税目について無申告加算税(更正予知による場合)又は重加算税が課されたことがある場合、加算税の税率に10%加算されることとなります(国税通則法66、68)。
o 無申告加算税が課される場合
• 期限後申告書の提出
(提出がなかったことによる正当な理由がある場合や更正予知によらない場合を除く)
• 国税通則法25条の規定による決定
• 上記申告、決定の後の修正申告書の提出や更正
o 重加算税が課される場合
• 仮装・隠ぺいされたものに基づいた申告、更正・決定、告知・納付
更正予知による無申告加算税の税率15%が25%(50万円を超える部分は20%が30%)に、過少・不納付の場合の重加算税35%が45%、無申告の場合の重加算税40%が50%に加重されることになります。
この改正は、平成29年1月1日以降に法定申告期限が到来する国税について適用されます。
以上