今日も引き続き、
民法の遺留分特例についてです。
この特例は有効活用すれば事業承継で
役立つ制度ですので、引き続き記載して
いきたいと思います。
民法に関する遺留分の特例は、
1.贈与株式等を遺留分算定基礎財産から除外できる
2.贈与株式等の評価額をあらかじめ固定できる
の2つの規定があり、平成21年3月1日から施行されます。
【経済産業大臣の確認と家庭裁判所の許可が必要です】
先代経営者の推定相続人全員の合意を前提に、
まず経済産業大臣に「中小企業経営承継円滑法」の規定の
内容を満たしていることについての確認を受ける必要があります。
その確認を受けた上で次に家庭裁判所の許可を得ることが必要です。
これらの一連の手続きは民法の遺留分の放棄のように
遺留分放棄をしようとする人が直接手続きをする必要はありません。
合意文書を持って後継者が申請することが出来ます。
【適用対象会社】
会社法で規定されている会社が前提になります。
・株式会社、特例有限会社、合同会社、合名会社、合資会社
医療法人、社会福祉法人、NPO法人、税理士法人等は、
民法の遺留分の特例の適用対象とはなりません。
また上場会社と店頭公開会社も適用対象となりません。
上記以外にも、
「3年以上継続して事業を行っている会社に限る」
こととされています。