公開日: 2022年10月25日

年末調整のポイント【令和4年分】


年末調整は、1年間の給与に対する源泉徴収税額の過不足額の精算です。10月以降、事業者が行う年末調整スケジュールを年末調整の手順に沿って作成しました。いつ、なにをすべきかを確認し、スムーズに終わらせましょう。

【年調対象者の確認】

  • □ 年末調整の対象となる従業員や役員などの確認
  • □ 対象者分の「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を確認(なければ用意しておきましょう)
【書類の準備】

  • □ 税務署から郵送される書類一式を準備(国税庁HPにも掲載)
    • ・給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書
    • ・給与所得者の保険料控除申告書
    • ・給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(来年分)
【対象者へ配付】

  • 給与所得者の扶養控除等申告書(今年分)
  • 一旦返却し、本人に確認してもらいます。変動の場合は、赤字訂正が分かりやすいでしょう。
    まだ提出されていない場合には、この機に提出してもらいます。
    国外居住親族がいる場合は、送金額の記入と送金関係書類の提出又は提示(以下、提出)が必要となるため、指示を忘れないようにしましょう。
  • □ 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書
  • 基礎控除、配偶者控除等、所得金額調整控除の適用を受けるには、この申告書が必要です。
  • □ 給与所得者の保険料控除申告書
  • 必要な控除証明書の添付を忘れないように案内しましょう。
  • □ 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書(来年分)
  • 来年1月以降の給与を受取る者が対象です。ここで書いてもらったほうが二度手間になりません。
    国外居住親族に係る扶養控除対象の改正(年齢30歳以上70歳未満について留学生等一定の者以外は対象外となる改正)があります(留学生の場合には従来分+留学ビザ等の書類が必要)。

【対象者から回収】

  • □ 対象者から書類が回収できたか
  • 遅くなればなるほど後のスケジュールが詰まります。
【書類の確認】

  • ●給与所得者の扶養控除等申告書(今年分)
    • □ 返却する前と後で変動はないか
    • □ 控除項目の確認
      • ・扶養控除
      • ・障害者控除
      • ・ひとり親控除・寡婦控除
      • ・勤労学生控除
    • □ 個人番号記入の有無
    • □ 国外居住親族がいる場合の確認はよいか
    • 「非居住者である親族」欄に○が記入されている場合、既済を除き、親族関係書類との突合
      「生計を一にする事実」欄に記入がある場合、その金額と送金関係書類との突合
      国外居住親族に該当する16歳未満の扶養親族についても同様
  • ●給与所得者の保険料控除申告書
    • □ 控除証明書の添付はあるか
      • ・生命保険料控除証明書
      • ・地震保険料控除証明書
      • ・国民年金保険料、国民年金基金掛金証明書
      • ・小規模企業共済等掛金控除証明書
    • □ 控除項目の確認
      • ・社会保険料控除
      • ・小規模企業共済等掛金控除
      • ・生命保険料控除
      • ・地震保険料控除
  • ●給与所得者の基礎控除等申告書
    • □ 所得見積の確認はよいか
  • ●給与所得者の配偶者控除等申告書
    • □ 所得見積の確認はよいか
  • ●所得金額調整控除申告書
    • □ 適用対象者は、年収850万円超で、一定の要件に該当する者
    • □ 個人番号の確認
    • □ 「特別障害者に該当する事実」欄
    • □ 2以上の項目に該当する場合は、いずれか1つの項目に✓
  • ●住宅ローン控除を適用(2年目以降)する対象者
    • □ 書類の確認
  • ●年の途中入社の年調対象者
    • □ 前職の源泉徴収票はあるか
  • ●給与所得者の扶養控除等申告書(来年分)
    • □ 来年1月以降の給与を受け取る者か
    • □ 住所等の変動があれば、適宜、年初に基本情報等の修正をしたか
    • □ 所得の見積額の確認
    • □ ひとり親控除欄の確認
    • □ 国外居住親族の確認
    • □ 個人番号の確認

【年間給与の確定】

  • ●1年間の給与を確定させたか
    • □ 1人別の源泉徴収簿で確認
    • □ 給与ソフトを利用している場合の締めの処理はよいか
【年末調整の計算】

  • ●コンピュータソフト利用者はその手順に従う
    • □ 外注している場合には外注先へ連絡
  • ●手計算の場合は、復興特別所得税の計算を忘れていないか
【年末調整の精算】

  • ●精算額(年調年税額-年間徴収税額)がマイナス(-)の場合
    • □ 差額(年間徴収税額-年調年税額)を対象者へ返金
  • ●精算額(年調年税額-年間徴収税額)がプラス(+)の場合
    • □ 差額(年調年税額-年間徴収税額)を対象者から徴収
【源泉徴収票作成】

  • ●本人交付用
  • …本人へ渡す(個人番号の記載不要)
  • ●税務署提出用
  • …該当者のみ『給与所得の源泉徴収票合計表』に添付して所轄の税務署へ提出
  • …個人番号の記載が必要
  • ●市町村提出用
  • …給与支払報告書(総括表)』に添付をして本人の住所地の市町村へ提出
  • …個人番号の記載が必要
  • …令和5年1月1日以降提出分から提出枚数は「1枚」
【所得税徴収高計算書(納付書)作成】

  • ●年末調整をした月分で精算しきれない場合
  • …翌月以降繰越(税務署へ納付書提出)
  • ●納付の場合
  • …翌月10日(納期の特例を適用している場合には20日)までに納付
【年度更新作業】

  • ●コンピュータでの給与計算ソフト利用者はその手順に従う
  • ●手書き(自作)の場合は、新年分の書類を準備
    • □ 給与所得・退職所得に対する所得税源泉徴収簿
      • ・変更されているため必ず「令和5年分」を用意
    • □ 令和5年分源泉徴収税額表の準備
  • ●更新後は、既に提出してもらった来年分と突合・修正
    • □ 給与計算ソフト利用者は必要な更新されているかどうか確認
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
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