6月下旬に加入している職業会計人の集まりである
TKCの全国大会セミナーへ参加して参りました。
そこでの講演の1つとして、
現職の国税庁長官である石井道遠さんの
「税務行政の現状と課題」という講演が行われました。
この講演は主に税理士向けに行われたもので、
そこで聞いた情報は、かなり興味深いものばかりでした。
1つは、実際の税務調査率(実調率と言います)は下がっているものの、
1件当たりの申告漏れや不正申告による脱漏所得は、
昭和62年から比べると、
なんと1.6倍(申告漏れ)、1.8倍(不正申告)と
なっているとのことです。
また気になるそれぞれの金額は、
1件当たりの申告漏れで11,072千円、
不正申告脱漏所得で13,366千円という
金額が税務調査により指摘・修正されているという
データが出ておりました。
現在の景気環境下において、
不景気と言っても税務調査は粛々と行われています。
本業の回復や資金繰りなどケアすべきことはとても多いですが、
税務調査で要らぬ指摘を受けないようにすることも
経営者の方が考えるべき1つの重要項目なのではないかと
私は考えております。