代表ブログ

《税務質疑応答》マンション修繕積立金の消費税法上の取扱いについて

代表ブログ,税務質疑応答 | 2019年11月22日 金曜日 14:11

Q. 
先日、投資用マンション(住宅用)の維持管理費として毎月支払う「修繕積立金」について、所得税法上の取扱いをお尋ねしましたが、消費税法上の取扱いについても教えてください。

なお、この修繕積立金はその住宅用マンションの共用部分の修繕を主な目的として、徴収されるものです。

A. 
ご相談の修繕積立金(住宅用マンションについて支払った修繕積立金)についての消費税法上の取扱いは、非課税取引(非課税仕入れ)であると考えられます。

[解説]

1. 消費税法上の非課税取引とは
 消費税法では、国内において行われる資産の譲渡等(資産の売買や貸付け、サービスの提供など)のうち、下記のようなものについては、原則的に消費税を課税しないこと(非課税)とされています。

(原則として消費税が非課税であると定められている国内取引の例)
• 土地の譲渡及び貸付け
• 有価証券等の譲渡
• 預貯金の利子
• 社会保険医療の給付等
• 介護保険サービスの提供
• 社会福祉事業等によるサービスの提供
• 学校教育
• 住宅の貸付け(1ヶ月未満の貸付けなどは除きます)

2. 修繕積立金の消費法上の取扱い

 上記1.のとおり、住宅の貸付けについては原則として消費税が非課税とされていますので、投資用マンションを購入し、それを住宅用として賃貸した場合に受取る賃料の消費税法上の原則的な取り扱いも、非課税取引(貸主側は非課税売上げ、借主側は非課税仕入れ)となります。

 また、住宅用マンションの共益費についても、住宅を共同で利用する上で居住者が共通に使用すると認められる部分の費用を、居住者に応分に負担させる性格のものについては、共益費、管理費等その名称にかかわらず非課税取引とされています。

 マンション修繕積立金は賃料や共益費とは別に徴収されることが多いと思われますが、その消費税法上の取扱いについては、修繕積立金の請求名目が、共用部分の修繕や各戸の配管、配線、バルコニー等専用部分の修繕等に充てるためのものである場合には、上記の共益費と同様に、消費税法上の取扱いは非課税取引とされています。

 したがって、今回のご相談の修繕積立金についても、住宅用マンションの共用部分の修繕を主な目的として徴収されることから、消費税法上の取扱いは非課税取引(貸主側は非課税売上げ、借主側は非課税仕入れ)となります。

[参考]
 消法6、消法別表第一、国税庁質疑応答事例「集合住宅の家賃、共益費、管理料等の課税・非課税の判定」など

《税務質疑応答》マンション修繕積立金の所得税法上の取扱いについて

Q. 
私はこのたび、投資用マンション(住宅用)1室を購入しました。

そのマンションの維持管理費として毎月支払うもののうちに、マンション管理組合に支払う「修繕積立金」があります。その修繕積立金について、所得税法上の必要経費となるかどうかを教えてください。

A. 
ご相談の場合、修繕積立金の支払がマンション標準管理規約に沿った適正な管理規約に従っていること等の要件を満たす場合には、その支払期日の属する年分の必要経費に算入することができると考えられます。

[解説]
1. マンションの修繕積立金とは
 マンションの良好な居住環境を確保し、資産価値の維持・向上を図るためには、定期的に建物の壁や屋上、エントランスなど共用部分を維持・修繕(大規模修繕)することが重要です。

 マンション管理組合では、将来予想される修繕工事を盛り込んだ長期修繕計画を策定し、これに基づき、大規模修繕に必要な資金を試算して、その資金をマンション各戸所有者から毎月徴収し、これを積み立てています。この積立金のことを、修繕積立金といいます。

2. 修繕積立金の所得税法上の取扱い
 上記1.で述べたように、マンション修繕積立金は長期修繕計画にしたがって毎月支払うものです。このため、所得税法上の原則的な考え方(その年の12月31日までに債務の確定していない一般管理費等は、その年の必要経費にはできないこと等)によれば、大規模修繕が行われていない年に支払期日のある修繕積立金については、その年分の必要経費には算入できないこととなります。
 しかし、国税庁は、①修繕積立金は区分所有者となった時点で、管理組合へ義務的に納付しなければならないものであること、②管理規約において、納入した修繕積立金は管理組合が解散しない限り区分所有者へ返還しないこととしているのが一般的であることを考慮し、下記の要件を満たす修繕積立金については、その支払期日の属する年分の必要経費に算入しても差し支えないことを公表しています。

 (前提条件)
• 修繕積立金の支払がマンション標準管理規約に沿った適正な管理規約に従っていること。

(必要な事実関係)
1. ① 区分所有者となった者は、管理組合に対して修繕積立金の支払義務を負うことになること
2. ② 管理組合は、支払を受けた修繕積立金について、区分所有者への返還義務を有しないこと
3. ③ 修繕積立金は、将来の修繕等のためにのみ使用され、他へ流用されるものでないこと
4. ④ 修繕積立金の額は、長期修繕計画に基づき各区分所有者の共有持分に応じて、合理的な方法により算出されていること
 したがって、ご相談の場合、マンション管理組合に支払っている修繕積立金が上記要件を満たすものであれば、その支払期日の属する各年分の必要経費に算入することができるものと考えられます。

[参考]
 所法37、所基通37-2、国税庁質疑応答事例「賃貸の用に供するマンションの修繕積立金の取扱い」、国土交通省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」など

《税務質疑応答》セルフメディケーション税制/本人以外が行った「一定の取組」でも認められますか

代表ブログ,税務質疑応答 | 2019年6月26日 水曜日 13:06

Q. 

生計を一にする子がインフルエンザの予防接種を受けました。これをもって「一定の取組」に該当し、私がセルフメディケーション税制による所得控除の適用を受けることはできますか

A. 

できません。

[解説]
 セルフメディケーション税制による所得控除を適用するには、その適用年分において申告者本人が「一定の取組」を行う必要があります。

 本事例のように生計を一にする子が「一定の取組」を行ったとしても、それをもって当該子の親である相談者自身がセルフメディケーション税制による所得控除を適用することはできません。

[根拠法令等]
 措法41の17の2、大阪国税局「個人課税関係誤りやすい事例(所得税法関係) 平成29年版」など

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