経営セーフティ共済(中小企業倒産防止共済制度)は、取引先が倒産し、
売掛債権等が回収困難になった場合に、貸付が受けられる共済制度です。
「もしも」のときの資金調達手段として、当座の資金繰りをバックアップします。
昨年の23年10月1日には「中小企業倒産防止共済法の一部を改正する法律」が施行され、活用の間口が広がりました。
経営セーフティ共済の主な改正点は以下になります。
・共済金の貸付限度額を8,000万円に引き上げ
近年、高額化している取引先事業者が倒産した際の被害額に対応するため、
共済金の貸付限度額が3,200万円から8,000万円に引き上げられました。
・掛金の積立限度額を800万円に引き上げ
共済金の貸付限度額の引き上げに伴い、あらかじめ積み立てることができる掛金の上限が
320万円から800万円に引き上げられました。
これにより、平成23年9月末日時点で制度改正前の上限額320万円に達している契約者、
または達した契約者については、掛金納付の再開始の届出により掛金の積み立てを再開することができます。
なお、10月以降に320万円に達した場合は、掛金の掛け止めの申出がない限り、掛金の納付は継続します。
・掛金月額の上限額を20万円に引き上げ
掛金月額の上限額が8万円から20万円に引き上げられました。
これにより掛金月額は、5,000円から20万円までの範囲(5,000円単位)で選択できるようになりました。
納付した掛金は引き続き、個人事業の場合は事業所得の必要経費、
会社等の法人の場合は損金に算入することができます。
ほかには、以下の点が改正されました。
・ 共済事由に「私的整理」を追加
・ 償還期間が貸付額に応じて設定
・ 早期償還手当金を創設
・ 前納減額金の受け取り方法が掛金口座への振り込みに
・ 加入時の申込金が不要に
・ 一時貸付金の貸付限度額を300万円から760万円に引き上げ