【質問】
当社では毎年一度支店長会議を本社ではなく、温泉地にあるホテルの会議室を借り上げ実施しています。会議では通常の会議と同様に本社の方針説明や、各支店長からの報告、自由討議等が議題となっていますが、さらに外部講師による講演も行っています。なお、会議終了後は同ホテルで懇親会を実施し、翌日は親睦ゴルフ(会社が一部補助)となっています。この会議日程全体の中で当社が負担する費用の税務上の処理はどのようになるのでしょうか。
【回答】
租税特別措置法施行令37条の5第2項2号では、会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用は、交際費等に該当しないとされており、会議に際して社内又は通常会議を行う場所において通常供与される昼食の程度を超えない飲食等の接待に要する費用は交際費等に含めない取り扱いになっています。従って、貴社の実施する会議が会議としての実態を備えている限り、会場借料、参加者の旅費・宿泊料、外部講師への謝金だけでなく、会議中に供与される昼食代、茶菓代等は交際費等に含めないことができます。そして、この取り扱いは会議の開催場所が温泉地のホテル等であったとしてもそれが会議としての実態を備えておれば、変更されることはないと考えられます。ただし、例えば、会議が夕刻から開始され、社長の挨拶だけといった具合に短時間で終了し、ただちに懇親会に移行する場合のように、会議としての実態がないと認められる様な場合には、旅費、宿泊代を含め、「会議」開催に要した費用全額が交際費等の金額に含められる可能性があることに留意する必要があります。なお、ご質問のケースでも、会議終了後の懇親会及び翌日のゴルフに要した費用については、参加者が貴社の特定の者に限定されており、特定の者に供与されるものであることから、いずれも交際費等に該当することとなります。
【関連情報】
《法令等》
租税特別措置法施行令37条の5第2項2号
租税特別措置法施行令39条の94第2項
租税特別措置法通達61の4(1)-21