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《国税庁文書回答事例》国外財産調書の提出制度(FAQ)の更新について

国税庁では、国外財産調書の提出制度に関し、よくある質問とその回答を「国外財産調書の提
 出制度(FAQ)」(以下「旧FAQ」といいます。)として取りまとめ、平成25年11月
 15日に公表していたところですが(税研速報平成25年11月18日(第945号)参照)、
 このほど旧FAQを更新し、新たに5事例が追加、1事例が削除されているほか、回答内容の加
 筆等が行われているものについて、その主な概要について紹介します。

  なお、このFAQでは、回答のほか、具体的な計算例・記載要領・様式等も併せて掲載されて
 いますので、参考にしてください。
 
 ◎ 新たに追加されたものは、次のとおりです。

 Ⅲ 国外財産の価額

 【国外で加入した確定拠出型年金に関する権利の価額】

 Q22 以前、国外に居住し仕事をしていた際に加入した確定拠出型年金があります。将来は年
    金として受け取る予定ですが、その価額はどのように算定すればよいのですか。

 【相続により取得した国外財産の価額】

 Q30 国外財産の相続があった場合における国外財産調書の提出義務について、教えてくださ
    い。
 

 Ⅳ 過少申告加算税等の特例

 【加重措置の適用要件】

 Q34 所得税等の申告漏れが生じた場合の過少申告加算税等の加重措置の適用要件について教
    えてください。

 【加重措置における「国外財産に関する所得税等の申告漏れ」とは】

 Q35 過少申告加算税等の加重措置における、「国外財産に関する所得税等の申告漏れ」とは、
    具体的にどのようなことをいうのですか。

 【年の中途で国外財産を有しなくなった場合】

 Q36 平成26年中に国外財産に当たる株式についてその全てを譲渡し、これに伴い生じた所
    得の申告漏れがあった場合、過少申告加算税の加重措置の適用を判断すべき国外財産調書
    は、どの年分の国外財産調書になりますか。
 
 Ⅵ その他

 【提出した国外財産調書の記載内容に誤りがあった場合】

 Q39 提出した国外財産調書の記載内容に誤りがあった場合の訂正方法について教えてくださ
    い。
 
 ◎ 内容の一部変更があったものは、次のとおりです。

  (注)表現方法の訂正等があったものについて、その内容としては変わりがないと思われるも
    のなどについては記載を省略していますので、ご留意ください。

 Ⅰ 通則

 【制度の概要等】

 Q1 国外財産調書の提出制度の概要について教えてください。
    削除された旧FAQ「Q16 国外財産調書を提出する際には「国外財産調書合計表」を
   添付して提出することとされていますが、「国外財産調書合計表」の様式はどこで入手でき
   ますか。」という回答内容がこのQ1の中に織り込まれています。
 

 Ⅲ 国外財産の価額

 【基本的な考え方】

 Q19 「国外財産調書に記載する国外財産の価額は、財産評価基本通達で定める方法により評
    価した価額でもよいのですか。」という問に対する回答として、旧FAQの「Q20」で
    説明されていたものに加え、[参考]財産評価基本通達5-2《国外財産の評価》が掲載
    されています。

 【ストックオプションに関する権利の価額】

 Q24 「外国法人からのストックオプションに関する権利を保有していますが、その価額はど
    のように算定すればよいのですか。」という問に対する回答として、旧FAQの「Q24」
    で説明されていたものに加え、次のなお書きが加筆されています。

     「なお、その年の12月31日が権利行使可能期間内に存しないストックオプションに
    関する権利については、国外財産調書への記載を要しません(通達5-5(2))。

     そのほか、株価を指標としてその価値相当額を現金で支給することとされている自社株
    連動型報酬(ファントム・ストック)に関する権利や、一定期間経過後に株式を無償取得
    することができる権利である制限株式ユニット(RSU)についても、同様です。」

 【共有財産の価額】

 Q29 「外国に別荘を保有していますが、その別荘は配偶者との共有財産として取得しており、
    持分が明らかではありません。このような財産の価額はどのような方法で算定すればよい
    のですか。」という問に対する回答として、旧FAQの「Q29」で説明されていたもの
    に加え、次のなお書きが加筆されています。

     「なお、外国においては、財産の共有形態として、「joint account」、「joint tenancy」
    及び「tenants in common」といった形態がありますが、これらの共有形態で保有する財
    産の価額についても、上記の通達と同様に算定します。」
 

 Ⅳ 過少申告加算税等の特例

 【特例の概要】

 Q33 「国外財産調書を提出等している場合の、過少申告加算税等の特例措置について教えて
    ください。」という問に対する回答として、旧FAQの「Q32」で説明されていたもの
    に加え、次のなお書きが加筆されています。

     「なお、修正申告等の内容に、「国外財産に係る事実」のほか、国内財産に係る申告漏
    れや所得控除の過大適用等の「国外財産に係る事実以外の事実」又は重加算税の対象とな
    る「仮装隠蔽の事実」がある場合には、これらを除いた部分の本税額が、①の軽減措置又
    は②の加重措置の対象となります(国外送金等調書令11条2項)。」
 
 ◎ 旧FAQから削除されたものは、次のとおりです。

 Ⅱ 国外財産調書の記載事項等

 【国外財産調書合計表の添付】

 Q16 国外財産調書を提出する際には「国外財産調書合計表」を添付して提出することとされ
    ていますが、「国外財産調書合計表」の様式はどこで入手できますか。
 

◎ これらの具体的な内容等につきましては、「国外財産調書の提出制度(FAQ)(平成27
年2月)」(国税庁ホームページ>税について調べる>パンフレット・手引き>法定調書関係>
国外財産調書制度に関するお知らせ>「国外財産調書の提出制度(FAQ)(平成27年2
月)」でご確認ください。

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